2018 Fiscal Year Annual Research Report
Search for Effective Dysphagia Functional Therapy for Higher Brain Function and Oxidative Stress in the Elderly
Project/Area Number |
16K15859
|
Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
松澤 直子 神奈川歯科大学, 歯学部, 特任講師 (70277911)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 知子 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 講師 (20234875)
李 昌一 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (60220795)
小野塚 実 神奈川歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (90084780)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 酸化ストレス / 唾液 / 活性酸素 / fMRI / 摂食嚥下機能 / 舌運動機能 / 認知機能検査 / 電子スピン共鳴法 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である本年度は、当初予定していた施設での実施ができなかった機能的磁気共鳴画像 (functional magnetic resonance imaging: fMRI) による脳機能の計測を新たな施設で行った。まず、課題発生プログラム(paradigm generator)を動作させるために必要なヘッドフォンを設置することで、被験者が安全かつ安心して課題を遂行できる環境を整備した。被検者に課題を適切に行わせるために課題を図示して、十分に説明し、スキャン中の体動、とくに頭部の動きを最小限に抑えることにも考慮した。「手をにぎったり(ぐー)、開いたり(パー)する掌握運動」でfMRIでの課題の再現性を確認した。被験者は、神経疾患や精神疾患の既往のない、右利きの健常ボランティア(有歯顎者)男性3名、女性2名とした (平均年齢:34.8 ± 11.0歳)。実験デザインにはブロックデザインを採用し、 課題として「クレンチング」と「舌の口蓋への押し付け」「ガムチューイング」の3つについて検討した。ブロックデザインでは課題と休憩を繰り返し行い、課題と休憩のMRI画像を比較し、差分から脳活動の賦活部位を捉えた。本研究では、課題30秒および休憩30秒の計60秒を1ブロックとして、4回繰り返す計4 ブロックを行った。異なる課題間では休憩を60秒に設定した。その結果、個人差はあるものの、健常または要介護高齢者の対照群としての健常者のデータの再現性を確認した。これらの結果から、本研究の検討課題の摂食嚥下機能に関わる口腔機能の舌運動機能訓練が認知機能に及ぼす影響についてfMRIによる高次機能解析の基盤が整った。 今後は、これらのデータのさらなる蓄積が必要であり、これらのデータに加え、ESR法により測定した唾液中の抗化能の結果を統合し、舌運動機能訓練の神経科学的意義および酸化ストレス制御との関連性の詳細をさらに解明することが必要であると考えている。
|
Research Products
(2 results)