2018 Fiscal Year Research-status Report
災害サバイバー育成に関する研究-災害サバイバーセルフケア支援による展開-
Project/Area Number |
16K15880
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
村川 由加理 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (20457930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 桃子 常葉大学, 健康科学部, 教授 (40290481)
作田 裕美 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70363108)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 災害看護 / 災害サバイバー / セルフケア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』を作成して市民に実施し、災害サバイバーを育成することである。本研究の目的達成に向け、①全国市町村の地方自治体を対象に、防災・減災対策状況と災害支援教育に関する質問紙調査、②就労継続支援B型の施設長を対象に、障がい者支援に必要な災害対策に関する聞き取り調査を実施し、③『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』の検討を行った。 ①:全国市町村の地方自治体の災害担当代表者を対象に、防災・減災対策状況と災害支援教育に関する質問紙調査を実施し、教育課題として、怪我の応急処置、感染予防、薬の管理、持病がある方への対策等の充実、衣類、清潔・感染予防ケア用品の備蓄強化へのはたらきかけを明確にした。また、多くの自治体において障がいのある方への災害対策が不十分な現状を把握した。 ②:障がい者支援に必要な災害対策に関する聞き取り調査を実施し、課題として、障がいの種類に対応させた対策の検討、避難時及び避難所における具体的な支援活動の抽出、医療者と障がい者の定常的な関係性の構築等を明確にした。 ③:①②の結果から、災害サバイバーの育成にあたり、教育課題として、怪我の応急処置、感染予防教育、薬の管理教育、持病がある方への対策、衣類、清潔・感染予防ケア用品の備蓄の重要性、障がいのある方への具体的な支援対策の検討等が明確化され、『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』の検討にあたり重要なデータを得ることができた。研究分担者とともに①②の結果を『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』に反映させ、教育内容の充実をはかった。また、『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』の評価について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
調査の実施に関する倫理審査に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』の実施対象地域の管理者に依頼を行い、『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』(講義・演習による講座形式)を開始する。 『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』の成果を検討するために、本プログラムへの参加者を対象に「災害サバイバーセルフケア行動力」等の評価、及びプログラムの内容に関する質問紙調査を実施し、評価に基づき『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』を洗練させる。
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Causes of Carryover |
調査が中心であったため、『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』の実施に伴う費用が発生しなかった。 今後は『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』の実施と評価を行うため、人件費、謝金、『災害サバイバーセルフケア支援プログラム』の教材費、成果発表のため学会参加に関する旅費等が必要である。
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Research Products
(2 results)