2018 Fiscal Year Annual Research Report
Verification of sleep introduction effect using cardboard and capsaicin gel
Project/Area Number |
16K15885
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
藤野 靖博 福岡県立大学, 看護学部, 講師 (20405559)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | カプサイシン |
Outline of Annual Research Achievements |
避難所を想定してベッドの代わりに床に段ボールを敷いた上に寝た状態でカプサイシンジェルと段ボール離被架を使用して睡眠導入効果を検証した。 実験方法は、①入室後、胸部と下肢末梢部に皮膚温度計、前額中央部・目じり・耳の後ろに睡眠測定器を装着、②首尾一貫感覚調査票に回答、③10分間臥床状態で環境順化及び各データの平準化、④環境順化の後、実験前の安静時の各データを3分間測定、⑤各種実験(コントロール実験と本実験)を60分間実施した。本実験では、足底部にカプサイシンジェルを塗布し、段ボール離被架の中に足首まで下肢を挿入し、それ以外の首から下は毛布を掛けた。コントロール実験では、首から下全てに毛布を掛けた。足底部周囲の温度・湿度と皮膚表面温度は、実験開始時からの変化量の値を実験群とコントロール群のデータで比較した。睡眠状態までの時間の分析は、解析ソフトを用いて行った。 結果、足底部周囲の温度は、コントロール群-0.06±0.50℃、実験群1.36±1.02℃で有意差(p<0.00)が認められた。また、実験群の段ボール離被架内の温度は、実験開始直後は上昇し、その後プラトー状態となっていた。睡眠状態までの時間は、コントロール群15.00±2.16min、実験群5.25±2.06minと実験群において短くなっていた。母趾の皮膚表面温度は、コントロール群0.23±0.80℃、実験群0.15±1.24℃で有意差は認められず、ばらつきが大きかった。胸部の皮膚表面温度は、コントロール群0.67±0.42℃、実験群0.51±0.25℃で有意差(p<0.00)が認められた。 以上の結果から、カプサイシンジェルと段ボール離被架による睡眠導入の効果が明らかとなった。
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