2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K15895
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
佐々木 新介 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (30611313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 哲也 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (90252949)
市村 美香 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 講師 (80712281)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 看護技術 / 静脈穿刺 / 穿刺困難者 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,末梢静脈穿刺困難時の看護援助プロトコールの開発である.初年度である平成28年度は,静脈穿刺時に実施されている看護援助の効果(クレンチングやタッピングの効果など)について研究分担者らと意見交換・情報収集等をおこなった.また,国内外の最新の研究成果や知見などの文献を入手して,今後の研究計画の焦点を改めて検討した.その中で新しい機器(サーモグラフィや静脈可視化装置)を用いた静脈の可視化を試みた.これにより,穿刺困難者の身体的・解剖学的特徴を踏まえ,効果的な援助用具の活用方法(非接触型静脈可視化装置等の活用方法)についての示唆を得ることができた. 具体的には,非接触型静脈可視化装置を使用することでポピドンヨードなどを使用した場合でも目視効果を低下させないことを明らかにした.さらに非接触型静脈可視化装置を使用した表在静脈の静脈弁の同定方法を検討した.今回検討した静脈弁の同定方法はこれまで行われていた目視で静脈弁を視認するよりも高率に静脈弁を同定することが可能であった.この他にも,新しい技術としてサーモグラフィを用いた表在静脈の描出に取り組んでいる.現段階では,健常人での予備的検討ではあるものの,超音波診断装置を活用し表在静脈の血管径や血管の深さがサーモグラフィでの描出に及ぼす影響を確認している段階である.今後も最新の研究成果や新しい援助用具の動向などを注視しながら,プロトコールを構築していく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者らと密に連携を取り,打ち合わせを行うことで今後の計画や新しい技術の開発にも取り組むことができている.平成29年度は穿刺困難者に対する看護技術の効果を検証していく予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
プロトコールを構築するために国内外の最新の研究についての情報収集を継続して行う予定である.そして,必要な追加実験等を実施し,科学的根拠に基づいたプロトコールが構築できるように努めていく.今後は,穿刺困難者を募集し,看護援助の効果を検証していく予定である.また,臨床看護師らとも意見交換を行い,看護実践で活用可能なプロトコールに修正していく予定である.
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Causes of Carryover |
本年度は,研究分担者らと打ち合わせをおこない,最新の研究成果などの情報収集に重点をおいた.そして,静脈穿刺に活用可能な新しい機器の効果も検証した.これら実験機器の多くは既に所有しているものを活用したたため,備品購入の経費を節減することが可能であった.そのため,今後の研究を円滑に行うために研究費を次年度へ繰り越しすることとした.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
対象者の募集や実験等の消耗品類,超音波機器やサーモグラフィなどの追加備品の購入を行い,計画が達成できるように努める.また最新の知見や様々な専門家らと意見交換や研究成果の発表等の旅費等に活用していく予定である.
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Research Products
(2 results)