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2017 Fiscal Year Research-status Report

発展途上国向けスマートフォン連動型ドップラー胎児診断装置と教材の開発

Research Project

Project/Area Number 16K15918
Research InstitutionWakayama Medical University

Principal Investigator

藤田 和佳子  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 講師 (10732753)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords胎児心拍数モニタリング / 聴診器 / 発展途上国
Outline of Annual Research Achievements

平成29年度は、発展途上国向けの胎児心音聴診器の試作品の完成を目標とした。研究計画の段階では、超音波ドップラーを使用した聴診器をスマートフォンのアプリにセンシング技術で接続するイメージであったが、コスト削減のためにマイクロフォンを使用する案を計画のフェーズ1として進めた。平成28年度3月末に、臨床現場で実施したマイクロフォン式胎児心音聴診器の試作機の性能調査の結果では、超音波ドップラーに比べて聴診の性能がかなり劣るため、製品化には雑音の処理が必要となることが分かった。雑音処理に要するコストを考えると、現状の超音波ドップラーではなくマイクロフォンを搭載するメリットは低い。そのため、マイクロフォン式胎児心拍聴診器の製品化は費用対効果の検討が必要となった。マイクロフォン式胎児心拍聴診器試作機の性能調査は、和歌山県立医科大学保健看護学部紀要にまとめ、平成30年6月に公表予定である。
次に、超音波ドップラー胎児心拍聴診器をスマートフォンにセンシング技術で信号を送り、スマートフォン内アプリケーションで聴診するという研究計画書通りのコンセプト案をフェーズ2として進めた。現在、中国製の安価な超音波ドップラー胎児心拍聴診器が30~50ドル程度で途上国で販売されている。試作機の開発担当企業に、中国製機器『Sonoline A』の分解調査を依頼した。機器の構造、動作原理、回路を検討考察した結果、部品点数が多いが実装コストが安いため、汎用品を多く使って部品コストを下げていることが明らかになった。製造コストや管理費の高い日本製品が競争するには、太陽光充電機能、BLE通信機能、小型化/省電力化等の付加価値機能をつける必要があるが、相当の開発のパワーを要する。また、超音波ドップラーをコンバーターを通してスマートフォンとUSBで接続し、スマートフォン内のアプリを通して聴診が可能かを試みた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コスト削減の観点から、当初の計画にないマイクロフォン式胎児心音計の試作機を開発を進めた結果、1年半がその検討に費やされてしまった。また、超音波ドップラー聴診器をスマートフォンに接続するというコンセプト自体に、様々な障壁があることが判明した。スマートフォンでは、外部入力信号をリアルタイムで内部スピーカーで鳴らせないこと、診断機器として認証を受ける際のスマートフォンの位置づけなどである。
最終年である今年度に、予定していた現地でのパイロット調査を進めることはかなり難しい状況である。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究でまず必要なことは、スマートフォンに連動させるというコンセプトの見直しである。また、試作機の開発担当の企業から、次年度の継続した協力を得ることが難しくなったため、聴診器本体のハード面を検討してくださる協力機関を探す必要がある。聴診器本体のハード面、センシング技術を扱うソフトウェア面で、専門家の意見を収集し、コンセプトの再検討を行う。

対応策1)ハード面開発についての意見聴取:日本で胎児心音計を開発している企業、ベンチャー企業で聴診器関連を扱う企業

対応策2)センシング技術・ソフト面開発についての意見聴取:神戸市医療産業本部新産業グループでアフリカへの企業進出支援を行う部署、神戸情報大学院大学情報技術研究科のIOTに関するラボ

Causes of Carryover

3月にザンビアに渡航し、現地医師のRoy Chavuma氏とパイロット調査の可能性について打ち合わせを行う予定であり、旅程を立てていたが、2月に家族の介護が生じたために旅程をキャンセルせざるを得なかったため。

  • Research Products

    (3 results)

All 2018 2017

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] 発展途上国向けマイクロフォン式対児心音計試作機の性能評価2018

    • Author(s)
      藤田和佳子、横濱邦彦
    • Journal Title

      和歌山県立医科大学保健看護学部紀要

      Volume: 第14巻 Pages: 印刷中

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] スーダン共和国ハルツーム州シャルガニール郡の村落助産師に対する研修活動2018

    • Author(s)
      藤田和佳子
    • Organizer
      第32回日本助産学会学術集会
  • [Presentation] Increasing the skills and knowledge of community midwives in Sharg Elneel Locality, Khartoum State, Sudan.2017

    • Author(s)
      Fujita W., Elnour AI., Babiker OM., Muhammed ME., Kawahara N.
    • Organizer
      The 31th International Confederation of Midwives Triennial Congress
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-12-17  

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