2017 Fiscal Year Research-status Report
グローバル時代の在英邦人の妊娠・出産を支援するシステム構築に関する研究
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16K15927
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大塚 元美 岡山大学, 保健学研究科, 助教 (30362958)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 国際保健 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、グローバル化が加速している今、海外在留邦人のグローバルヘルスに向けた支援策の1つとして、2016年の在留邦人数が世界6位である英国(海外在留邦人数調査統計、外務省領事局政策課)に着目し、在英邦人に対し、海外で安心して妊娠・出産をするための現状と課題を抽出し、在英邦人に対する周産期支援システムの構築を目指している。 平成29年度に現地調査において、在英邦人の妊娠期および出産期ケアを経験した英国助産師に対し、半構成面接法を用いインタビュー調査を実施し、英語にて語られた質的データを本年度は詳細に分析した。本年度は、昨年度の英国現地調査において、周産期ケアの提供者となる英国助産師の在英邦人に対する妊娠期および出産期ケアに関するインタビュー調査内容から、本研究テーマに沿って英国助産師により在英邦人に対する助産実践について、本邦と英国の妊産褥婦ケアに共通する特性、差異、異文化差を抽出し、在英邦人の妊娠期および出産期への支援策と課題を明らかにすること目的とした。その結果、英国NHSに勤務する英国助産師が経験した在英邦人への妊娠期および出産期ケアの経験から、在英邦人への支援策と課題を抽出した。この得られた結果について、現地共同研究者とともに英国周産期システム及び英国助産システムの見地からさらなる検証をしていく必要性がある。また、これらの調査結果を基盤とした英国医療システムや英国周産期システム、英国助産師による英国助産システムを在英邦人に紹介するためのリーフレット作成時に知見を加えていく予定でである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度調査した質的データ(英語)の内容分析について、母語を日本語とする研究者と英語を母語とする現地共同研究者との調整に時間を要しているためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、英国助産師に対し、自記式質問紙調査法により、調査を行う。そのため、新たな英国での倫理審査準備を行い、現地共同研究者と調整中である。
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Causes of Carryover |
平成29年度の計画が遅れており、在英邦人に対する現地調査を平成30年度に行うこととしたためである。
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