2016 Fiscal Year Research-status Report
看護できる身体づくり-高齢者ケアにおける看護情報をつかむための身体活用プロセス
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16K15952
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
正木 治恵 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (90190339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧澤 文雄 千葉大学, 教育学部, 教授 (50114294)
錢 淑君 千葉大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50438321)
戸田 由利亜 千葉大学, 大学院看護学研究科, 助教 (50759107)
高橋 良幸 千葉大学, 大学院看護学研究科, 助教 (30400815)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高齢者ケア / 身体化 / 看護教育 / embodiment |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究1】身体づくりプロジェクト 身体の論理を土台にした教育の施行ならびに効果の評価のため、①ボディワークによる外界とのやり取りの気づきを促す講義・演習(全5回)、②食による外界とのやり取りの気づきを促す講義・演習(全2回)の2つのプログラムを実施した。研究対象者は看護学生7名、看護学専攻の大学院生12名の計19名、学生と大学院生を混ぜ介入群9名と対象群10名に割り付けた。両群共にプログラム実施前、実施後4週間以内、実施後8週間に、自身と相手の身体およびその相互作用における経験と気づきに関するグループインタビューとアンケートを実施した。グループは各3~5名で1回あたり45~60分のインタビューであった。さらに、プログラム実施前および②の第1回講義実施後の各14日間、食事や活動を含む日常生活に関する自記式の記録調査を実施した。介入群に対し、平成28年10月~12月にわたり、①と②を実施した。グループインタビュー1回目のデータを質的帰納的に分析し、看護学を学ぶ学生と大学院生が持つ身体性7つの結果を得、学会にて発表した。 【研究2】身体活用プロジェクト 高齢者ケアにおける看護情報をつかむための熟練看護師の身体活用プロセスを明らかにするため、高齢患者の多い一般病棟に勤務する経験10年以上の熟練看護師3名、協力患者5名に対し、平成28年12月~平成29年3月にわたって対象看護師の看護実践場面を参加観察し、フィールドノートと撮影による熟練看護師の身体動作を記録した。合わせて、高齢者への看護実践における身体活用について半構造化インタビューを1名につき1回、20~30分実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1:身体づくりプロジェクトは、講義・演習の実施による介入を終了し、アンケートと自記式記録、グループインタビューから成るデータ収集を終了した。グループインタビュー1回目のデータは分析を終え平成29年3月に学会にて公表した。 研究2:身体活用プロジェクトは、1施設でのデータ収集を終え、研究会議を経てデータ分析に向けたデータ整理の段階に入った。以上により、本研究を構成する2つのプロジェクトは実施計画で予定された進捗段階に到達している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究1:身体づくりプロジェクトは、グループインタビューデータの分析結果をもとに、論文化する。 研究2:身体活用プロジェクトは、昨年度収集したデータを分析し、本年度追加で収集する必要のあるデータを特定し、適切な施設を選定し、追加のデータ収集を行う。 研究1と研究2について、定期的に研究代表者、分担者、協力者間で討議しながら遂行していく。
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Causes of Carryover |
調査対象施設を近隣で確保できたため、余剰金が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
追加の調査対象施設を新たに確保し、合わせて活用する予定である。
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