2016 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の唾液α-アミラーゼ活性値の検討―要介護高齢者の白粥の誤嚥予防のために―
Project/Area Number |
16K15958
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
加藤 圭子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90224500)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 唾液α-アミラーゼ活性値 / 高齢者の誤嚥予防 / 白粥 |
Outline of Annual Research Achievements |
要介護高齢者の白粥の誤嚥予防のために、高齢者の唾液α-アミラーゼ活性値の検討を研究目的とし、実験条件をさらに統一して実験の精度を上げるために、いくつかの実験を行った。 これまでの実験では、高齢者も若年者も、女性に比べて男性の唾液α-アミラーゼ活性値に、ばらつきが大きかったため、被験者の口腔ケアの影響ではないかと考え、被験者の口腔ケアの影響を避けるため、入念に統一した口腔ケアを行った。実験の統一性と精度を上げることが目的である。すなわち、被験者の唾液採取の条件として、①3日間連続して昼食直前の正午に唾液を採取する、②午前10時に実験を開始し、朝食後の入念な口腔ケアを実験室で行い、義歯の場合は義歯のケアも行うこととする、③唾液採取1時間前に精製水を飲み、その後唾液採取まで絶飲食とする等について、20代の健康男女各12名を被験者として準備実験を行った。 そして前回の実験結果である20代の健康男女の唾液α-アミラーゼ活性値と比較検討を行った結果、20代の男女では、今回の準備実験のほうが唾液α-アミラーゼ活性値が安定しており、男性にもばらつきはほとんどなくなった。 しかし時間が不足し、被験者男女各12名、計24名を対象に3日間の準備実験を実施するのみとなり、今年度は20代の被験者だけを対象とすることとなった。本来は60代の健康男女各12名と20代のの健康男女各12名を対象として準備実験を行いたかったが、時間が不足し、今年度は20代の被験者を対象とした準備実験にとどまった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
滋賀医科大学倫理委員会の書類提出方式が臨床医学中心のポータルサイトに変更され、 利益相反が主たる事項となったため、本研究には合致せず、倫理委員会での審査に相当な期間を要した。 このため、今年度は健康な20代の被験者男女各12名、計24名だけを対象として準備実験のみを実施することとなった。本来は60代の健康男女各12名と20代の健康男女各12名を対象として準備実験を行いたかったが、時間が不足し、今年度は20代の被験者男女各12名を対象とした準備実験にとどまった。 また、これまでの実験結果を見て、実験の統一性と精度を上げるため、入念な準備実験を行い、これに時間がかかった。 以上から、健康な60代男女各12名と20代男女各12名を比較する予定であったが、準備実験は20代男女各12名を被験者とする準備実験に留まった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度行った準備実験を、今年度は健康な60代男女各12名を対象に実施する。 60代男女各12名と20代男女各12名の唾液α-アミラーゼ活性値を比較検討する。 また、今までの唾液α-アミラーゼ活性値と比較検討し、実験方法を確立する。
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Causes of Carryover |
滋賀医科大学倫理委員会の書類提出方式が臨床医学中心のポータルサイトに変更され、 利益相反が主たる事項となったため、本研究には合致せず、倫理委員会の審査に相当な期間を要した。 このため、一部の準備実験しか実施できず、次年度使用額が多く生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
所属大学を異動したため、現任校である安田女子大学倫理委員会の承認を受けた後、残っている実験を実施し、結果の比較検討を行う。
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