2017 Fiscal Year Research-status Report
地域連携における上部尿路感染予防のための清潔間欠自己導尿患者への継続支援の構築
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16K15962
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
古林 千恵 名古屋市立大学, 看護学部, 研究員 (30722871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 久子 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (00230285)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 清潔間欠自己導尿 / 高齢者 / 地域医療連携 / 排尿管理 / 自己導尿 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,高齢を対象に地域医療連携における上部尿路感染予防のための清潔間欠自己導尿継続実施に焦点をあて,地域医療連携における継続支援の構築を行うことである.地域医療連携での実施状況の把握のため,清潔間欠自己導尿に対する文献検討を行い名古屋市立病院紀要第39巻に投稿をおこなった.文献検討において以下の実績を得た. 高植らの調査において,おむつ使用は,4,662名と多数であったが,清潔間欠自己導尿実施者は,訪問看護ステーション30名,介護老人保健施設6名,介護療養型医療施設6名であり,介護老人福祉施設では対象者はいなかった,後藤らの訪問看護ステーションにおける調査では,2,322名中おむつ使用が1301名であり,留置カテーテルは,225名であった.また,田中らの調査において,清潔間欠自己導尿実施の重要な情報として在宅・訪問看護ステーションともに「尿意の有無」と「家族の介護力」を選択していた.本来なら清潔間欠自己導尿実施時に観察項目となる「残尿量」「1回排尿量」「排尿時間」などの膀胱機能に関する項目を重要視すべきであるが,そのような事業所は少なかった.効果が高い清潔間欠自己導尿を導入した場合でも,排尿管理についての知識や技術,家族からの支援がない場合は,とりあえずおむつを使用することやカテーテル留置がなされることが多く,施設において適切な排尿管理がなされているとは限らないことが明らかとなった. 平成29年4月より,A病院において清潔間欠自己導尿が必要と診断された65歳以上の患者に対してインタビューを開始した.平成30年3月30日現在,清潔間欠自己導尿導入患者は7名で内5名から研究参加の同意を得てインタビューを行っている.入院から施設または,自宅へ帰った後も清潔間欠自己導尿が継続して行えるよう継続支援の方法について検討を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
A病院においては,清潔簡潔自己導尿導入患者は1年間に約10名程度である.そのうち65歳以上の7名に対し研究についての説明を行い,同意を得られた患者は5名である.それぞれにインタビューを複数回行っている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年5月より行っているインタビュー内容をもとに,高齢者でも清潔簡潔自己導尿の継続実施ができるような看護支援の方法について、泌尿器科外来看護師及び皮膚・排泄ケア認定看護師とともに検討を行う.
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Causes of Carryover |
昨年度の助成金を合わせ、清潔間欠自己導尿実施患者への説明用の卓上で説明可能な腎臓・膀胱解剖モデル購入を行う予定である
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