2018 Fiscal Year Research-status Report
地域連携における上部尿路感染予防のための清潔間欠自己導尿患者への継続支援の構築
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16K15962
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
古林 千恵 名古屋市立大学, 看護学部, 研究員 (30722871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 久子 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (00230285)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 清潔間欠自己導尿 / 高齢者 / 外来看護相談 / 地域医療連携 / 排尿管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,高齢者を対象に地域医療連携を活用し,清潔間欠自己導尿指導について継続実施を可能する看護支援について検討を行い支援システムの構築を行うことである.平成29年4月より,A病院において清潔間欠自己導尿が導入され指導を開始した65歳以上の患者に対して独自に作成したインタビューガイドに基づきインタビューを開始し,中でも導入後に残尿量が減少せず,指示回数も守られない継続困難な1事例について分析を行い以下の実績を得た.当該内容については,第25回日本排尿機能学会において「高齢者の清潔間欠自己導尿導入時の課題(一事例)」として口演発表を行っており,日本排尿機能学会に論文投稿の予定である. 患者は80歳の男性.観察内容は,導入時から約1年半の間にインタビューガイドに沿ったインタビューの実施および電話相談を行った.また,インタビューで得られた内容について,医師,外来看護師や皮膚・排泄ケア認定看護師と情報共有し追加指導を行った.インタビュー総時間数は,97分で平均14分(範囲:8分-21分)であった.高齢者が継続して清潔間欠自己導尿を実施するためには,看護師の繰り返しのかかわり,かかりつけ医や看護師との地域医療連携を活用したサポート,患者個々にあった実施の体位の工夫,患者個人の挿入技術や疼痛の確認を行いながらの指導,膀胱用超音波画像診断装置を使用した残尿測定による残尿量の可視化,などの必要性が示唆された. 平成31年3月30日現在,清潔間欠自己導尿導入された65歳以上の患者は11名で内8名から研究参加の同意を得てインタビューを行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究申請時は,地域医療連携室主幹(責任者)として勤務していた.その後,平成28年度,29年度と医療安全管理室主幹(責任者)として勤務し,平成30年度には,看護部副看護部長として勤務している.異動に伴う研究に取り組む環境の変化に十分対応ができていなかったことで,やや遅れを生じた.
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Strategy for Future Research Activity |
研究に同意を頂いた8名のインタビュー内容の解析を行っている.導入からのその後の経緯は,個々により大きく異なり,自己導尿を終了するまでに至った事例もある.そのため,病気の経過や実施に関する支援の状況,本人の意気込み,外来相談の状況など,大きく影響を及ぼしている因子も多く,事例解析を十分に行う必要がある.
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Causes of Carryover |
テープお越し、論文投稿及び学会発表費用として使用する予定である.
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