2017 Fiscal Year Annual Research Report
Evidence-based development curve and type of home visiting competency of novice public health nurses
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16K15982
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐伯 和子 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (20264541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 美千代 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (50466447)
本田 光 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (80581967)
水野 芳子 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (10568760)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 新人保健師 / 家庭訪問 / 実践能力 / 発達 / 指導者評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、平成28年度に実施した3回の縦断調査の結果を分析し、学会発表を行った。 自治体に勤務する保健師経験のない新人保健師の家庭訪問能力の到達度について、就業12か月後である3月の段階(Ⅲ期)での指導者の評価は以下のとおりであった。家庭訪問の評価項目36項目を5段階で評価した結果、「安定してできる」および「ほぼ一人でできる」の割合が50%以上の項目は10項目で、信頼関係の構築や身体的アセスメント、主体性や価値観の尊重などであった。「多くの助言を必要とする」割合が30%以上の項目は7項目あり、近隣地域や社会資源のアセスメント、総合的な判断、計画の再調整などであった。家庭訪問の評価の合計点は最小65点、最大165点を示し、都道府県と市町村で有意な差はなかった。訪問前の計画、訪問後の記録を指導している割合は50%以上だった。 1年間の家庭訪問の評価の推移では、Ⅰ期(7月評価)とⅡ期(11月評価)で有意差があったのは、訪問前アセスメントの家族関係、支援計画立案、訪問場面での技術知識の提供、支援・保健指導、社会資源の活用、訪問後の支援内容の評価、事例と地区活動の関連の理解、セーフティネット機能の理解などであった。Ⅱ期とⅢ期では、訪問場面における関係機関連絡で有意差があり、いずれも少しの助言でできる以上の割合は増加した。指導者から見た自信はⅠ期からⅡ期で有意に高くなり、楽しさはⅡ期からⅢ期で有意に高くなった。 また、指導者の指導に対する認識を質的に分析した結果、【保健師に必要となる主体性を育てる】【専門職としての保健師を育てる】などは全期でみられた。【保健師を育てるための適切な指導を行う難しさに悩む】【指導をとおして指導内容や新人へ困惑が生じる】は、最初と後半では内容が変化していた。 新人1年目の保健師の家庭訪問の能力の到達実態と課題が明らかになった。
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Research Products
(10 results)