2018 Fiscal Year Research-status Report
ICFを用いての神経・筋疾患難病患者の家族介護者へのレスパイトケアの指標開発
Project/Area Number |
16K15997
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
小松 雅代 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80726315)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 国際生活機能分類(ICF) / 難病患者 / 家族介護者 / レスパイトケア / 環境因子 / アセスメント / 評価尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の概要は、ICFコードを難病患者の家族介護者へのレスパイトケアのアセスメント項目として活用し、レスパイトケア指標(パス)を作成するものである。 H30年度の実績の概要は、1400以上あるICFコードを、信頼性と妥当性の高い介護負担に関する既存の評価尺度を、ICFコードとのリコード作業を中心に行った。選出した評価尺度は、ADL評価のBarthel Index、Lawton Index、Zaritsの介護負担尺度、うつ状態評価尺度GDS Geriatric Depression Scale)である。リコードの結果、評価尺度を詳細なICFコード分類をすることで、評価する項目の内容が異なっていても、ICFコードにリコードすると同じコードが該当することがわかった。また、似たような評価項目であってもICFコードは異なることも判明し、評価尺度の性質や評価の視点が生活機能のどの部分に該当するのかを分析できることが明らかとなった。さらに、レスパイトケアのアセスメントを行う上で重要である環境因子においては、Zaritsの介護負担尺度のみ1項目含まれていたが、それ以外の評価尺度には含まれていなかった。家族介護者に対するレスパイトケアのアセスメント項目として、既存の評価尺度だけでは環境因子を評価できないことが判明したため、ICFの環境因子を用いる必要がある。ここまでのリコードにかなりの時間を要したため、研究の進行が遅れたが、令和元年においては環境因子を含むレスパイトケアに関する指標を引き続き開発を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ICFコードの分析にかなりの時間を要したことが遅れている要因である。しかし、主な評価尺度の分析が終了したため、次年度レスパイトケアの評価指標の完成に到達できると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年においては研究支援としての人的体制を確保したため、より迅速に研究を進めることができる予定である。研究の遂行のために、計画的に研究内容を進めていく。
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Causes of Carryover |
調査票を完成させるための人件費の未使用分と、それに伴い調査実施に関する費用が未使用であったため、次年度に繰越となった。次年度は、人件確保の体制が整ったため、これらの研究を遂行することができるため、未使用分を使用する予定である。
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