2017 Fiscal Year Research-status Report
幾何データに対する省領域アルゴリズムと時間・領域トレードオフ
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16K16006
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
齋藤 寿樹 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (00590390)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アルゴリズム / データ構造 / グラフ |
Outline of Annual Research Achievements |
David Kirkpatrick 氏 (UBC) とともに,区間の集合に対する劣線形領域データ構造を用いた効率的なアルゴリズムを開発した.この区間の集合は,数直線を塩基配列や時間軸と見ることにより,バイオインフォマティクスやスケジューリングなど,数多くの巨大データが存在し,効率的なアルゴリズムが求められている. これまで Temporal Priority Queue と呼ばれる優先度付きキューを拡張したデータ構造を提案し,そのデータ構造を用いて区間に対する独立集合や支配集合などの単純な問題に対するアルゴリズムを提案した.David Kirkpatrick 氏と一層,研究議論を進めることができ,それらを一般化した数多くの問題に対する汎用的なアルゴリズム技術の開発に成功した.また,Tom van der Zanden 氏(ユトレヒト大学)らと区間を拡張した円弧と呼ばれる幾何構造に対する独立集合および支配集合を解く省領域アルゴリズムを開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
David Kirkpatrick 氏との綿密な研究議論により,David Kirkpatrick氏と共同開発したデータ構造が想定以上に拡張性の高いものであることを発見し,それらが区間上の独立集合や支配集合問題を一般化した多くの問題にアルゴリズムを適用できることがわかった.また,区間を拡張した幾何構造に対する省領域アルゴリズムにも着手し,少しずつではあるが,成果を挙げることに成功している.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,実績の概要で述べた研究成果を論文としてまとめている段階である.また,今後の研究では,区間をより拡張した幾何構造に対する効率的なアルゴリズムの開発が挙げられる.特に,Circular-Arc に対するアルゴリズムをすでに研究,開発を行っているが,現時点では,あまり効率的であるとは言えない.今後,このアルゴリズムを洗練させ,効率化することを検討する.
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Causes of Carryover |
研究代表者の異動に伴い,着任予算がついたため,想定していた物品の購入をその予算から計上することができたため,次年度使用額が生じた. この予算残額を有効に活用して,研究打ち合わせおよび研究発表を行うための出張旅費として計上することで,より活発に研究活動が推進できると期待している.
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Research Products
(13 results)