2018 Fiscal Year Research-status Report
逐次治療の評価における重み付き並び替え法を用いた新規推定法の開発
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16K16017
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| Research Institution | Kanazawa University |
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Principal Investigator |
吉村 健一 金沢大学, 附属病院, 特任教授 (30415517)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 正確な推測 / 並び替え法 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、逐次治療の評価に際して、新規推定法を開発することにある。まず重み付き並び替え法に基づく正確な推測法の導入により、既存の推定法の欠点であったモデル仮定の強さを改善し、臨床データに対して統計解析を行う際に通常慣習的に置かれることが多い仮定に対してロバストな推定量を開発する。またこれと同時にパラメトリックモデル以外でも推定可能な方法を開発する。更に本統計手法の対象とする結果変数に関しても、単純な連続量変数や二値変数であるなど単純な設定のみに限定するのではなく、より複雑なケース、特に打ち切りデータを含み、打ち切りに対する特別な対応が欠かせなくなる生存時間変数が結果変数である状況に対しても適用可能なように新規に開発した推測法を開発することを目的としている。
本年度は前年の平成２９年度までの結果に基づいて、引き続き、複数の設定の下で、シミュレーションの設定を具体的に検討した上で設定し、平成２９年度に開発した推定法の性能評価を開始した。各シミュレーションの設定において、既存の推定法と比較して、推定における効率の改善が可能であるかを確認することを目的とした。平成２９年度までに生じた研究の遅延により、シミュレーション評価は開始したばかりであるが、予備的な結果として、状況によって効率の大きな改善が認められている。また平成２９年度までに新規開発した推定法に関しても、計算機の負荷を減じる改良を加えて、短時間でコンピュータ演算が可能なようになった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成２９年度までの進捗における若干の遅れを取り戻すべく、平成３０年度も計画を進めてきたが、ほぼ平成２９年度までののまま進捗が推移している。平成３０年度の時点でも大きく遅れる原因となった平成２８年度の遅れの原因は、 本研究開始以前の予備検討結果と、研究開始後の検討結果の間に、当初予期していなかった差異が生じてしまったためであり、その差異の原因の追及および整 理、また理論の修正に時間を必要としたものであった。この点については、シミュレーションに基づく性能評価の段階でも修正した部分 の影響について 注意深くフォローしていく必要を生じさせたため、平成３０年度の時点でも遅延した状態である。以上より、平成３０年度終了の現時点においては、結果として研究期間の延長を必要としたため、全体として「遅れている(Delayed)」と自己判定した。
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| Strategy for Future Research Activity |
当初の研究期間であった平成３０年度終了時点においては研究目的が達成できていないため、平成３１年度に期間延長して実施することになった。前項で述べた通り、現時点では平成３０年度までの計画において生じた遅れのまま、遅延が生じている状況である。平成3１年度は早急に、平成３０年度の研究に引き続いて、計算機シミュレーションに基づく性能評価の作業の残りの課題についての取り組みを進める。前項でも述べた通り、今後もシミュレーションに基づく性能評価の段階でも修正した 部分の影響について注意深くフォローしていく必要はあると考えているものの、ほとんどの問題は解決したと考える。このため、現時点での見込みとして は、当初に平成３０年度計画として立てていたものに従って、これまでの結果に基づき順次整理を行っていく予定である。
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| Causes of Carryover |
(理由) 現状、前項までの記載の通り、平成２９年度までに若干の遅れが生じたことを主たる原因として、研究計画に遅れが生じた。このため、平成３０年度までに計算機シミュレーション評価の効率化を目的とした物品の購入や、大型計算機利用料を予定していたが、遅れによって使用していないためである。
(使用計画) 平成３１年度は、研究期間の延長の申請が許可されたことを受けて、平成３０年度までに達成する予定であった研究計画を全て完了させることを目的として、そのために必要な物品などに使用する。具体的には、計算機シミュレーション評価の効率化のため、高速計算を可能とするワークステー ション型コンピュータの購入(物品費)や 、大型計算機の利用料(その他)などに充当することを検討する。ただし、研究 計画の進捗を加速させるべく、効率的に研究費を使用することを念頭に置くため、これらの予算の用途については代替的な方法がないかも含めて十分な検討を行 う。
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