2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study of dynamic attentional selection mechanisms in deep neural networks
Project/Area Number |
16K16090
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
日高 章理 東京電機大学, 理工学部, 准教授 (70553519)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 畳み込みニューラルネットワーク / 深層学習 / 顕著性マップ |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの視覚的情報処理に基づく注意選択の特性を探る上で重要な指標となる顕著性マップ(Saliency map)を畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional NeuralNetwork: CNN)によって高精度に予測する手法について,そのようなCNNが獲得した中間層ユニット(特徴抽出フィルタ)とサルの視覚野におけるニューロンとの類似性を定量的に確認する実験を行った.サルに特定の質感を有する物体表面画像を視覚刺激として提示したときの特定領野(V1野, V4野, IT野)の反応から作成した画像間非類似度行列と,顕著性マップ予測CNNに同質感画像を入力したときの各層の応答から作成した画像間非類似度行列とを相関分析すると,V1野とCNNの初期層や中高次層との間に比較的高い相関があることがわかった.これはサルのV1野がSaliency決定に重要な役割を持つ可能性があることを示唆している.V1では輪郭抽出後,図地領域分離に関する応答変調が生じることが知られており,またこの応答変調は視線位置決定に関係すると予も想されている.このことから,顕著性マップ予測CNNにおいても初期層で基本的な視覚特徴を表現しつつ,中高次層で画像中の図地分離に関する役割が獲得されている可能性が考えられる.また,同分析結果において,CNNの低中次層ではサルV1との相関が比較的低くなるものの,CNNにおける活性化処理によってその相関が高まる,という特徴的な振る舞いが見られた.これはCNNにおける活性化処理によってニューロンの役割・選択性が高まっている可能性が示唆される. これらの知見を2019年1月の国内研究会(日本視覚学会2019年冬季大会)で発表し,また2019年7月の国際学会(The 15th Asia-Pacific Conference on Vision)での発表が決定している.
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Research Products
(2 results)