2019 Fiscal Year Annual Research Report
Acquisition of cross-word frame knowledge from large texts and its application to semantic analysis
Project/Area Number |
16K16110
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
笹野 遼平 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (70603918)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 格フレーム / FrameNet / 意味ベクトル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は,大規模テキストからの語横断的フレーム知識の自動獲得,および,自動獲得したフレーム知識に基づく実用的な意味解析システムを実現することである.本年度は,日本語を対象に自動獲得されたフレーム知識である京都大学格フレームと日本語FrameNetの対応付け,および,対応付け精度向上を目的に単語ベクトル空間における特定の単語クラスに属する単語ベクトルの分布の分析に取り組んだ. フレームの対応付けに関しては,動詞ごとに各格フレームを,その動詞を喚起語として含む日本語FrameNetフレームの1つに,格フレームの格に記述されている用例と日本語FrameNetの文例の類似度に基づき対応付けた.対応先の候補となるJFNフレームが2つのみである19動詞119フレームを対象とした実験の結果,約79%の精度で正しいフレームに対応づけることができることを示した. 特定の単語クラスに属する単語ベクトルの分布の分析に関しては,いくつかの仮定に基づいた分布をモデル化を行い,クラス境界検出および典型性評価の2タスクにおける各モデルの精度を比較することにより分布の分析を行った.選択的選好とWordNetのデータセットを用いた実験の結果,いずれのタスクにおいても,与えられた単語ベクトル集合のCentroidからの距離のみを考慮したモデルでは十分な精度が得られず,高い精度の実現のためには,対象の単語クラスに属さない単語の意味ベクトルの分布も考慮することが必要であることを明らかにした.また,クラス境界検出においては識別学習に基づくモデルが優れているのに対し,典型性評価においてはオフセットに基づくモデルが優れていることを示した.
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Research Products
(4 results)