2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the Interface Agent to Evoke Emotional Expression
Project/Area Number |
16K16140
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 一晶 京都工芸繊維大学, 情報工学・人間科学系, 助教 (70721877)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヒューマンエージェントインタラクション / 混合主導対話 / 主導交代 / ソーシャルプレゼンス / 感情表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
感性を喚起するインタフェースエージェントのデザインとして,エージェントとの対話の主導権を適応的に交代する効果,および,合成音声に伴ってエージェントが伝達すべき感情に応じた音情報を提示する効果を検証した. まず,適応的な主導交代に関する研究について述べる.人と人との対話は,相手の話したい/聞きたいという欲求を察知し,それに応じて対話の主導権を適応的に切り替えながら行われている.人とエージェントとの対話においても,ユーザの欲求に応じてエージェントが適応的に対話の主導権を切り替えることで,エージェントに対する対話意欲が喚起できると考えた.そこで,ユーザの主導的/非主導的発話に対して,エージェントが主導的/非主導的/沈黙から発話選択を行う方策を,対話へのユーザの評価を報酬として強化学習する適応混合主導対話を提案した.この適応混合主導対話を行う条件と,エージェントが主導的発話のみを行う条件,および,ランダムに主導交代を行う条件とを比較した結果,適応混合主導対話はユーザの一方的な印象が軽減され,対話意欲が維持される傾向が見られた. 次に,合成音声に伴って音情報を提示する研究について述べる.インタフェースエージェントは,ユーザが作業中であっても音声対話で支援できることが望ましい.しかしながら,エージェントと視覚的なインタラクションを行うことが困難な場合には,社会的存在感を強化する上で,外見や振る舞いを人らしくする等の視覚的な工夫を用いることは適切とは言えない.そこで,合成音声に伴って伝達すべき感情に応じた音情報を提示してエージェントの感情表現を強調する手法を提案した.実験の結果,合成音声に伴って音情報(BGMや効果音)を提示すると,合成音声が平坦か感情的かに関わらず,エージェントの感情が意図通りに伝わりやすくなること,また,人間らしい印象や話しかけやすい印象が向上することが分かった.
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Research Products
(3 results)