2019 Fiscal Year Research-status Report
公共図書館経営におけるハイブリディゼーションの基礎的研究
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16K16161
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小泉 公乃 筑波大学, 図書館情報メディア系, 助教 (70567461)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 公共図書館 / ハイブリディゼーション / 経営組織 / 情報専門職 / 事例分析 / 国際比較 / 北欧 / 米国 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は,(1)これまで入手したデータの分析と(2)追加データの取得を実施した。 (1)これまで入手したデータの分析結果については,査読付き国際学会にて研究発表をおこなった。まず第一に,アメリカ・ノルウェー・日本の図書館政策と図書館システムの国際比較分析をしたうえで,The 9th Nordic Conference on Cultural Policy Research(NCCPR 2019)にて研究発表をおこなった。第二に,北欧の先進的な図書館(自治体による直営の図書館)に特徴的な<場所や建物を中心としたサービス>についての分析をしたうえで,ヨーロッパの図書館情報学会のBobcatsss2020にて研究発表をおこなった。第三に,アメリカの図書館の事例分析についても,同国際学会にて研究発表をおこなった。そのほかに,研究成果の一部を『フィンランド公共図書館:躍進の秘密』(2019)や国際会議のTsukuba Conference(2019年度)などで発表をすることで,日本社会に向けて広く公開した。 (2)追加データの取得については,北欧の図書館の事例分析の一環として,2019年9月からのイベントに関するデータの取得をおこなった。現在分析中であるが,子どもに対する新しい情報リテラシーの獲得や移民に対して言語を習得するためのイベントが活発であることが明らかになってきている。そのほかに,ノルウェーのオスロ市図書館の新しい中央図書館(Deichman Bjorvika)の開館に向けたマネジメントに関するデータの収集をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで収集したデータの分析と執筆作業を進めてきたが,オスロ市図書館の新しい中央図書館(Deichman Bjorvika)の開館が2020年3月下旬に決まり,同図書館も分析に含めるために研究期間を一年間延長した。そのために,やや遅れているとした。そのほかについては,当初予定していた主な調査対象先から積極的な協力が得られたことで十分なデータを入手することができた。分析結果の一部を査読付き国際学会において発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は,これまでの調査を通して得られたデータを対象に総合的な分析を実施するとともに,その成果を専門学術図書にまとめ,それに収まらない結果については査読付き学術雑誌に投稿する予定である。追加調査として,オスロ市図書館の新しい中央図書館(Deichman Bjorvika)の事例調査とともに,2018年12月に開館したヘルシンキ市中央図書館オーディ(Helsinki Central Library Oodi)の開館後の状況に関する継続調査も実施する。
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Research Products
(6 results)