2016 Fiscal Year Research-status Report

情報社会において競合する政治とジャーナリズムの学際的研究

Research Project

Project/Area Number	16K16168
Research Institution	Tokyo Institute of Technology
Principal Investigator	西田亮介東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 准教授 (60632768)
Project Period (FY)	2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords	社会情報学 / メディア研究 / ジャーナリズム論
Outline of Annual Research Achievements	情報技術が発展した今日の情報社会において、競合関係が激化する政治とジャーナリズムの状況がある。本研究は、その情報社会における政治とジャーナリズムの緊張関係を明らかにすることを目的とした研究だが、平成28年度は研究初年度にあたるため、主に先行研究、関連研究を中心に、当該分野の資料収集、文献調査、レビュー等を実施した。文献調査を通して、メディアと政治に関する研究が社会学、政治学、社会情報学、メディア研究、ジャーナリズム論を中心に広く存在することが確認された。また政治学の政党研究についての検討も行った。自民党に関する総合的研究や組織、ガバナンス等についての先行研究については確認されたが、政党、なかでも日本の政党における情報発信とその態勢、ガバナンス等についての実証的研究の乏しさが改めて浮き彫りになった。加えて、平成28年の秋に衆議院の議席数に応じた主要5政党（自民党、民進党、公明党、共産党、日本維新の会）の情報発信と広報等についての調査を集中的に実施し、各政党の広報を通した公式の回答を得ることができた。これらは本研究の遂行に必要なデータの収集に該当するが、当初予想よりも順調に進行した。さらにそのデータについて、選挙運動期間／その他の期間、規模、人員、実施態勢と手法等の観点から整理、分析、比較を行っている。これらの分析は現在も継続中だが、それらの成果の一部については、学会論文、商業誌論文等の形で公開した。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 1: Research has progressed more than it was originally planned. Reason 当初予想よりも政党の広報を通した調査の回答が円滑に進行したため。
Strategy for Future Research Activity	順調な進捗であり、引き続き研究に取り組みたい。
Causes of Carryover	データの収集、分析等のために人件費を計上していたが、必要としなかったため。さらに当初予想よりも先行研究、関連研究等の範囲が広く文献調査が中心となり、旅費については当該予算の執行を必要とする機会が生じなかったため。
Expenditure Plan for Carryover Budget	研究成果等の報告の旅費等としての利用を想定。