2020 Fiscal Year Research-status Report
フレイルと脳老化の進展に影響する社会環境・生活因子の解明
Project/Area Number |
16K16251
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
荻田 美穂子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (00455031)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 認知機能 / 社会環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域高齢者と生活習慣病外来に通院する高齢者の2つの集団を対象に、社会環境・生活因子に着目してフレイルおよび脳老化に影響する要因を明らか にし、ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチの二方向からの介護予防対策の方法を提示することを目指すものである。 平成30~現在は、高齢糖尿病患者を対象にフレイルおよび脳老化の進展評価を行うための調査を進めている。2013年に血糖管理や認知・バランス機能に関する調査が行われた糖尿病患者484名を対象に、2019年にフレイルや脳老化の進展評価のための調査を行った。調査協力者は298名であった。今年度は、脳老化の進展評価の一つとして、Mini Mental State Examination(以下MMSE)の6年間の推移を分析した。2013年及び2019年の両時点でMMSEの評価が可能であった282名を分析対象とした。MMSEで評価された6年後の認知機能の推移としては、2013年時点で正常域(MMSE>=28)であったもの202名のうち、軽度認知障害は50名(24.8%)、認知症疑いは5名(2.5%)を占め、約3割に6年間での認知機能低下または悪化を認めた。202名中の年齢階級別認知機能低下者(MMSE<28)は、65歳未満15名(15.8%)、65歳以上75歳未満24名(32.9%)、75歳以上16名(47.1%)で、性別による認知機能低下者は男性35名(25.5%)、女性20名(30.8%)であった。今後はMMSEで評価された認知機能低下者に影響する生活・環境因子の検討や脳画像所見を含めた脳老化進展評価を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年12月末に、予定していた被験者への身体計測や認知機能テスト等の被験者へ接触して行う調査が終了した。その後診療録からの検査データの抽出や経過記録および検査所見の転記、解析可能なデータベースの構築、解析、論文化の予定であった。しかし、2020年2月末以後、COVID-19感染拡大防止の観点より臨床研究に伴う病院への入室が禁止され、現在診療録閲覧作業が中断している。
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Strategy for Future Research Activity |
調査フィールドとしている病院のCOVID-19感染拡大防止の方針に従い、臨床研究伴う病院への入室が許可されたら診療録調査を再開し、解析可能なデータベース の構築を行う。入室禁止が解除されたら直ちに調査が開始できるよう、調査員はすでに確保しており、作業プロトコールも確立している。データベース構築後 は、生活習慣病を有する高齢者の脳老化の進展を抑制する因子を社会環境因子および生活因子に着眼し抽出していく。
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Causes of Carryover |
調査未完遂に伴う、調査員への謝金及び成果報告のための学会参加費及び英文校正、論文投稿費を繰り越した。よって、COVID-19感染対策措置としての病院入室制限が緩和されたら、診療録調査を再開し、データベース構築を行う。その後、データ解析を行い学会発表及び論文投稿を行う計画である。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] HIGH NORMAL BLOOD PRESSURE CAN CAUSE DECLINE OF ATTENTION FUNCTION AMONG DIABETIC OUT-PATIENTS: SHIP-FD 5-YEAR FOLLOW-UP STUDY.2021
Author(s)
Miyamatsu N, Murata S, Okamoto T, Ichikawa M, Azuma S, Sumimoto Y, Katayose R, Morino K, Miyazawa I, Ugi S, Maegawa H, Ogita M
Organizer
European Hypertension Meetings (EHS) - International Society of Hypertension (ISH)
Int'l Joint Research
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[Presentation] 外来通院中の糖尿病患者におけるインスリン療法と認知機能低下との関連:SHIP-FD研究2020
Author(s)
片寄亮, 岡本智子, 市川瑞希, 金丸恭子, 村田伸, 森野勝太郎, 宮澤伊都子, 卯木智, 前川聡, 宮松直美, 荻田美穂子
Organizer
第63回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 一大学病院の外来糖尿病患者の血圧管理と注意機能低下(6年追跡):SHIP-FD研究2020
Author(s)
宮松直美, 村田伸, 片寄亮, 岡本智子, 市川瑞希, 東さおり, 炭本佑佳, 森野勝太郎, 宮澤伊都子, 卯木智, 前川聡, 荻田美穂子
Organizer
第63回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 一大学病院糖尿病患者のアルブミン値と6年後のサルコペニアの可能性との関連:SHIP-FD研究2020
Author(s)
岡本智子, 宮松直美, 村田伸, 片寄亮, 金丸恭子,炭本佑佳, 東さおり, 市川瑞希, 森野勝太郎, 宮澤伊都子, 卯木智, 前川聡, 荻田美穂 子
Organizer
第63回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 糖尿病患者における蛋白質摂取頻度と握力低下との関連:SHIP-FD研究2020
Author(s)
金丸恭子, 片寄亮, 村田伸, 岡本智子, 市川瑞希, 森野勝太郎, 宮澤伊都子, 卯木智, 前川聡, 宮松直美, 荻田美穂子
Organizer
第63回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 糖尿病患者における喫煙習慣と起立性低血圧及び血圧低下を伴わない心拍数上昇との関連:SHIP-FD研究2020
Author(s)
東さおり, 宮松直美, 岡本智子, 片寄亮, 市川瑞希, 炭本佑佳, 森野勝太郎, 宮澤伊都子, 卯木智, 前川聡, 荻田美穂子
Organizer
第63回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 糖尿病患者における過去の運動習慣と各体組成との関連:SHIP-FD研究2020
Author(s)
炭本佑佳, 宮松直美, 村田伸, 片寄亮, 岡本智子, 市川瑞希, 東さおり, 森野勝太郎, 宮澤伊都子, 卯木智, 前川聡, 荻田美穂子
Organizer
第63回日本糖尿病学会年次学術集会
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