2016 Fiscal Year Research-status Report
衣服デザインのための指の動きを用いた直感型布モデル操作の開発
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16K16259
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
召田 優子 長野工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教 (20757893)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | インタラクティブ操作 / 布モデルシミュレーション / Leap Motion / 仮想立体裁断 |
Outline of Annual Research Achievements |
H28年度は、1、操作環境の構築、2、操作の選定、3、操作の実行を行った。 1、操作環境の構築:本研究では、現実世界の指の動きを用いて仮想空間上にある布モデルを操作する。指の動きの取得はLeapMotionというセンサを用いる。布モデル操作方法を構築する前段階として、LeapMotionを使うための環境の構築を行った。一方、仮想空間上には布モデルと物体モデルを準備した。 2、操作の選定:選ばれた操作は、移動操作、つまむ操作、放す操作、留める操作、裁断操作、なでる操作、組み合わせ操作である。これらの操作は実際の立体裁断を行う上でも基本的な操作であり、重要である。本研究の最終目標は、より実際の立体裁断に近い仮想立体裁断方法へ応用可能な布モデル操方法の開発である。そのため、今回は上記の操作を採用した。 3、操作の実装:H28年度に実装した操作は移動操作、つまむ操作、放す操作、留める操作である。また、組み合わせ操作も同時に行い、一連の流れで各操作を実行できるようにした。以下に具体的な方法を述べる。まず、取得した手の指の座標を用いてジェスチャを判定し、そのジェスチャに対応する操作を実行する。各操作は布モデルを他のモデルに固定するか、固定されている布モデルの拘束を解くことにより再現される。 基本的な操作を一連の動作として実行することができたことから、仮想空間上において、実際の布操作と同様の方法で衣服作りができる可能性が示唆された。他の基本的な操作を追加していくことにより、実際の立体裁断と同様の手順に基づく仮想立体裁断方法の確立に近づくことができると考えられる。この仮想立体裁断は、衣服作成だけでなく衣服内環境のシミュレーションや教材としても応用が可能である。また、この布モデル操作は実際の基本的な動作を仮想化しているため様々なことに応用が可能である。例えば、医療やネットショッピングがある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在までに実装している布モデル操作は移動操作、つまむ操作、放す操作、留める操作である。28年度は、これに加え裁断操作を行う予定であった。 遅れている理由としては、各操作を実装する際に、組み合わせ操作も同時に行っていたことがあげられる。各操作は単体のみで行っているわけではなく、ある動作の一部として行われることが多い。例えば、留める操作では、布を持った上体から布を物体に張り付ける。そのため、実装する際に布モデルをつまみ、その後物体モデルに留めるという一連の流れも考慮したほうがよい。そこで、組み合わせ操作は29年度に行う予定であったが、前倒しして28年度から実装に取り掛かった。そのため、裁断操作に着手することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の予定としては、以下のとおりである。 1、裁断操作の実装を行う。先行研究で考えた裁断操作では、切り取り線が複雑になりすぎて裁断がうまく行われないことがあった。そのため、裁断方法を改良し、より確実に裁断することができる方法を考案する。解決方法の一つとしてLeap Motionから手の位置のブレを最小限にできるように円滑化処理を行う予定である。 2、なでる操作を実装する。本方法は仮想立体裁断への応用を考えている。実際の立体裁断では、人台とういマネキンのような物体に布を直接張り付け、変形させることにより衣服の形を作成する。布を人台に留める際、布をなでて布を人台の形状に沿わせる作業がある。この作業はダーツ(衣服を立体形状にするために必要)の形状にも影響を与え、重要な操作の一つであるといえる。そのため、H29年度は、なでる操作も仮想空間上で行うことができるように改良する。 3、留める操作では、留めた箇所を外すことができないため、外す操作を追加する。これは、固定した箇所を選択し、拘束を解くことで仮想化することができる。
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Causes of Carryover |
H28年度購入予定のC++やFortranによる数値計算用マシンが予定額より安く購入することができたため、購入予定であったもう一台の数値計算用マシンのグレードを上げた。しかし、当初の備品購入額には届かなかった。 また、購入する予定であった各種センサの代わりにセンサ機能を有したヘッドマウンドディスプレイを購入した。この理由としては、後にヘッドマウントディスプレイを用いることにより、よりリアルな感覚で布モデル操作することができると考えたためである。 以上ような変更や値段の細かな違いにより、19,918円分の次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H29年度、購入予定であるアクセラレータボード(GPGPU)のグレードを少し下げ、GPGPUを内蔵したワークステーションを購入するか、またはGPGPUを後で組み込むことができるPCを購入する予定である。
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