2016 Fiscal Year Research-status Report
セレン誘導体フィトケミカルによる糖尿病および高脂血症に対する予防効果の検討
Project/Area Number |
16K16274
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山崎 千穂 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (20506422)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | セレン / スルフォラファン / 生活習慣病 / 微量元素 / 機能性食品 |
Outline of Annual Research Achievements |
ブロッコリーに豊富に含まれるスルフォラファンおよび微量元素セレンは抗酸化物質として知られている。我々は、これまでにセレン強化ブロッコリースプラウトを作成し、その抽出液が抗がん作用を示すことを明らかにした。本課題は、その抽出液の新規機能の探索として生活習慣病に対する発症予防効果を検証することを目的としている。 本年度はスプラウトの栽培条件の検討を行った。また、将来的にはマウスに長期間投与することを考えているため、ある程度の量の抽出液が必要となるが、スルフォラファンは安定性が低いためどのようにして安定したサンプルを作成するのが良いのか、またサンプルの品質管理はどのようにモニターすればよいのか、検討を行った。サンプルは抽出液をフリーズドライして冷凍保管し、使用するときに水溶液に懸濁させて投与することとした。また、品質管理はセレン、スルフォラファン、グルコラファニン(スルフォラファン前駆体)を測定することにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H28年度は1)スプラウトの栽培条件の確立、および2)非がん細胞におけるスプラウト抽出液の安全性の検討を計画していた。しかし、抽出液の保存方法・品質管理の方法検討に時間がかかったため、2)については行うことができなかった。そのため、現在までの達成度は「やや遅れている」であると判断したが、長期的な観点からみると、本課題を遂行に重要なプロセスであったと考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
H29年度は遅れをカバーできるよう最大限の効率化を図りつつ、研究を遂行する予定である。まず、H28年度に実施できなかったスプラウト抽出液の安全性の検討を行う。その後、当初の計画よりも遅れることにはなるが、研究計画に従い、マウスに対する安全性の検討を開始する予定である。また、積極的に学会参加などを通して最新の知見を得て、今後の研究に生かしていく。
|
Causes of Carryover |
H28年度に計画していた培養細胞を用いたスプラウト抽出液の安全性の検討を行うことができなかったため、予定していた培養用培地、培養プレート等消耗品の購入がなかった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
H29年度は、まず、培養細胞を用いたスプラウト抽出液の安全性の検討を行う。そのために必要な消耗品(培地、プレート・ピペット等)を購入する予定である。
|