2017 Fiscal Year Annual Research Report
Basic research on activating the intestinal immune function using ginger originated in Kochi
Project/Area Number |
16K16279
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
飯塚 美知郎 高知大学, 医学部附属病院, 薬剤師 (60711299)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ショウガ / 腸管免疫 / パイエル板 / IgA / CD4/CD8 |
Outline of Annual Research Achievements |
ショウガによる腸管免疫機能の活性化に関して、本年度は動物の腸管を用いた検討を行った。10週齢BALB/c雌マウスへ1%ショウガ粉末を2週間経口投与後、小腸からパイエル板を摘出し細胞懸濁液を作製した。その後、パイエル板免疫細胞の細胞表面マーカーに対する免疫染色を行い、フローサイトメトリーにより免疫担当細胞の定量的解析を行った。また、パイエル板免疫細胞の細胞懸濁液を96well plateに播種し7日間初代培養した後、培養上清中の免疫グロブリンA(IgA)濃度をELISA法により測定した。その結果、ショウガ摂取によりパイエル板Bリンパ球中のIgA陽性細胞数の割合は上昇し、培養上清中のIgA濃度はショウガ摂取マウスにおいて上昇する傾向がみられた。また、ショウガ摂取によりパイエル板リンパ球におけるCD4陽性細胞数の割合は上昇し、CD8陽性細胞数の割合は不変であったため、CD4/CD8比は上昇した。パイエル板リンパ球におけるナチュラルキラー細胞数の割合は不変であった。 パイエル板は腸管免疫において中心的な役割を果たす組織であり、そこで産生・分泌されるIgAは粘膜免疫を司る主要な分子である。一方、CD4/CD8比も免疫機能の指標の一つであり、CD4/CD8比の低下は免疫機能の低下と関連していると考えられている。今回、ショウガ摂取によりパイエル板におけるIgAの産生・分泌能は亢進し、CD4/CD8比は上昇していたことから、ショウガ摂取により腸管免疫機能が活性化することが示唆された。
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Research Products
(1 results)