2016 Fiscal Year Research-status Report
サルコペニア予防における食事因子と生活機能に関する研究―大規模疫学研究による検証
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16K16287
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
南里 妃名子 昭和大学, 医学部, 助教 (20612435)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 口腔関連QoL / 野菜・果物摂取 / 食物摂取頻度調査 / GOHAI |
Outline of Annual Research Achievements |
食事摂取がう蝕や歯周病に与える影響についてはこれまでに報告されているものの、口腔に関連するQuality of life(口腔関連QOL)に与える影響については明らかになっていない。日常的に摂取されている野菜・果物の摂取頻度と口腔関連QOLとの関連について検討した。 京都府亀岡市在住で実施されているKyoto-Kameoka Studyのベースライン調査参加者のうち、野菜・果物の摂取頻度および口腔関連QOLのデータ欠損者を除外した7,882名(男性:3,743名、女性:4,139名)を解析対象とした。野菜(10食品)・果物(2食品)の摂取頻度は、食物摂取頻度調査法を用いて把握した。口腔関連QOLは、General Oral Health Index(GOHAI)を用いて評価を行った。野菜・果物(計12食品)の摂取頻度(四分位:Q1-Q4)とGOHAIスコアとの関連について、共分散分析と重回帰分析を用いて男女別に解析した。 GOHAIの平均値(標準偏差)はそれぞれ、男性52.5 (8.3)、女性52.9 (8.1)であった。野菜・果物の摂取頻度(四分位)ごとのGOHAIスコアの調整平均値(95% 信頼区間)は、男性でQ1: 51.2(50.6-51.7)、 Q2: 52.7(52.1-53.2)、 Q3: 53.3(52.7-53.8)、 Q4: 53.0(52.5-53.6)、女性でQ1: 52.2(51.7-52.7)、 Q2: 52.6(52.0-53.0)、 Q3: 53.3(52.8-53.8)、 Q4: 53.5(53.0-54.0)であった。男女ともに野菜・果物の摂取頻度が高くなるほど、GOHAIスコアが有意に増加する傾向が認められた(男女ともにP for trend < 0.01)。 男女ともに、野菜・果物の摂取頻度と口腔関連QOLとの関連が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度、研究目的を達成するために、解析および学会発表を行った。学科発表の際に得られた知見およびディスカッションによりさらに追加解析を実施し、論文作成を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
既に学会発表を終えた解析について、論文作成および国際学術誌への投稿を行う。 さらに、高齢者の食習慣(食因子)とフレイルにかかわる因子との探索的検討を実施する。
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Causes of Carryover |
今年度計画にしていた英文校正および論文投稿を次年度に実施する
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の論文を英文校正および国際学術誌に投稿する。また、今年度学会発表を実施した解析について、論文作成をし、次年度に投稿する。
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