2017 Fiscal Year Research-status Report
地域住民の心身の健康に対して時間栄養学が果たす役割に関する横断・追跡研究
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16K16289
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
吉崎 貴大 東洋大学, 食環境科学部, 講師 (50732830)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 食事時刻 / 睡眠時刻 / フレイル / 食品摂取の多様性 / 地域住民 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は群馬県邑楽郡における2つの町役場と積極的に連携を図り、地域住民を対象として食事の質および時間的要因とフレイルとの関連を明らかにすることを目的として調査を実施した。対象は各地域に在住し、I町およびM町で開催された栄養教室のベースライン調査に参加した228名とした。参加者には性別、年齢、身長、体重、喫煙および飲酒習慣、現病歴や既往歴といった一般特性や、10項目の食品群の摂取頻度、朝食、昼食および夕食時刻、起床および就寝時刻、食事歴法質問票、さらにはフレイルに関する質問票への回答を依頼した。起床と就寝時刻からは、睡眠時間や睡眠中間時刻を算出した。10項目の食品群に対しては、1週間当たりの摂取頻度を回答してもらい、毎日摂取している食品群の合計数(以下, 多様性得点(0-10点))を算出し、食品摂取の多様性を評価した。フレイルの指標として、要介護状態になりやすい者をスクリーニングする尺度として開発された15項目の介護予防チェックリストを使用し、合計得点が4点以上の者をフレイルと定義した。多様性得点を3分位に分け、低値群(77名)、中間群(76名)および高値群(75名)とした。低値群、中間群および高値群の多様性得点はそれぞれ1.3±0.6点、3.5±0.5点、6.2±1.2点であった。フレイルと判定された者は低値群で21%、高値群で8%であることが確認できた。また、今年度の地域住民における健康調査の実施により、今後の追跡研究のための官学連携の基盤を構築することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
官学連携のもと、地域住民を対象とした調査を実施することができた。また、ベースライン調査のデータ解析が進められる状況であることや、次年度の追跡調査に向けて役場との連携体制も確認し、打ち合わせを行っていることから、本研究が概ね順調に進行していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
町役場との連携をより一層強化し、追跡調査に向けた準備を進める予定である。
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Causes of Carryover |
平成29年度に得られたデータについて一部の入力作業が残っており、次年度使用額はその費用として計上している。平成30年度の研究については計画通りに実施する。
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