2019 Fiscal Year Annual Research Report
The role of chrono-nutrition in the improvement of physical and mental health status in young and older adults
Project/Area Number |
16K16289
|
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
吉崎 貴大 東洋大学, 食環境科学部, 准教授 (50732830)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 睡眠-覚醒リズム / 睡眠中間時刻 / 夜型 / 食生活 / 食品摂取の多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠中間時刻は20歳前後で最も遅く,年齢とともに早くなることや,睡眠中間時刻が遅いことあるいは夜型傾向とバランスの悪い食生活との関連が報告されている.そこで本研究は,若年者と高齢者のそれぞれで,睡眠中間時刻,1日の活動時間帯の指向性,食生活および健康指標との関連を検討した.対象は群馬県内の高校(2校)と大学(1校)に在籍する生徒・学生で,ホームルームや健康診断で自記式調査票を配布した者のうち,回収できた2463名とした(回収率:91.4%).調査項目は基本特性,起床就寝時刻,朝型夜型質問票,食品摂取の多様性(DVS)と精神的健康状態(WHO-5)とした.高齢者を対象とした調査では,地域で開催された健康教室に参加した住民336名(65歳以上)とした.調査項目は基本特性,起床就寝時刻,DVS,フレイルに関する自記式質問票とした.その結果,若年者の睡眠中間時刻の中央値は3時45分であった.WHO-5得点を従属変数,睡眠中間時刻,DVSと交絡変数を独立変数に投入したところ,睡眠中間時刻とDVSは有意な負および正の関連を示した.一方,高齢者の睡眠中間時刻の中央値は2時11分であった.フレイルの有無を従属変数,睡眠中央時刻を独立変数としたロジスティック回帰分析の結果,睡眠中間時刻が早い群(中央値:1時30分)に比べ,睡眠中間時刻が遅い群(中央値:2時35分)のオッズ比(95%信頼区間)は0.44(0.20-0.96)であった.さらに,独立変数にDVSを投入すると,睡眠中間時刻とフレイルとの関連は有意でなくなり,DVSのみがフレイルと有意な負の関連を示した.これらのことから,若年者の精神的健康状態が悪いことに対し,睡眠中間時刻が遅いことや食品摂取の多様性が低いことは独立して関連し,高齢者の睡眠中間時刻が早いこととフレイルとの関連には,食品摂取の多様性の良否が関わる可能性が示唆された.
|