2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Inquiry-based Statistics Learning Environment to Assist in Data Analysis and Argumentation
Project/Area Number |
16K16312
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大浦 弘樹 東京工業大学, 教育革新センター, 准教授 (90466871)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 統計学習 / システム評価 / 学習科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,統計的思考の育成を目標に「データ分析と論証活動を支援する探究型学習環境」を開発することである.30年度の研究計画として,29年度に行った実験では想定した人数の被験者が集まらなかったため,その継続として大学の統計の基礎を学ぶ授業で実践を行い,量的な側面でその評価を行った。 本システムは,学生が統計的問題解決のシナリオを体験できる教材になっており,例えば飴を生産する工場において「サイズが仕様よりも小さい飴がある」といった具体的な問題が提示され,学生はシミュレーションで生成されたデータを実際に分析することで,その原因を探り解答できる仕組みになっている。具体的には,サンプリングの対象やサイズを選択してデータを収集し,そのデータに対してヒストグラムを描く,代表値を計算するなどの分析を行い,その結果を比較できる仕様になっている。 本実践では,17名の受講生に対して母集団と標本や度数分布表とヒストグラム,正規分布と代表値など,本システムのコンテンツが対象としている内容を学習する授業回で本システムを利用して実践を行った。本内容に関する講義を受ける前に本システムを使って議論をしながらデータ分析を行い,その後,自宅で講義動画を視聴してもらい,次回の授業で演習活動を行った。本システム利用前(事前)と講義視聴後(中間)のタイミングで理解度テストを行った結果,理解度が上昇していたことが確認された。
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Remarks |
日本教育工学会 第33回 研究奨励賞 受賞(筆頭)ー 対象:大浦弘樹, 池尻良平, 仲谷佳恵, 山本良太, 山内祐平(2017)統計学習におけるPFL型学習サイクルの形成的評価. 日本教育工学会第33回全国大会講演論文集, 151-152, 島根大学.
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