2017 Fiscal Year Annual Research Report
Facilitating strategies of experienced practitioners in workshops for creativity development
Project/Area Number |
16K16313
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安斎 勇樹 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 特任助教 (30738331)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ワークショップ / ファシリテーション / 困難さ / 暗黙知 |
Outline of Annual Research Achievements |
創造性育成のためのワークショップにおける効果的なファシリテーション方略を探るべく、様々な領域でワークショップを行っている実践者(初心者~熟達者)を対象に、ファシリテーションにおいて何を困難に感じているかについて明らかにする調査を行った。具体的には、152名を対象とした質問紙調査と16名を対象としたインタビュー調査の結果、ワークショップのファシリテーションの主な困難さは(1)動機付け・場の空気作り、(2)適切な説明・教示、(3)コミュニケーションの支援、(4)参加者の状態把握、(5)不測の事態への対応、(6)プログラムの調整、に類型化することができた。また、ワークショップの実践領域の違いによって困難さの傾向は異なること、また熟達するにつれて困難さは軽減されていくが、初心者から中堅には見えていなかった新たな困難さが認識されることが明らかになった。 また、熟練者5名を対象にワークショップのファシリテーション場面の参与観察、事前インタビュー、再生刺激による事後インタビューの調査の結果、熟練者に共通する暗黙知として、動機付けのための練られた儀式、タイミングを見計らった考えの枠組みの情報提供、焦点化された観察と情報収集、優先順位に基づくプログラム調整などの技が明らかになった。
|