2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effective Learning Method for Disaster Mitigation Facilities Taking Advantage of Information Communication Technology.
Project/Area Number |
16K16317
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
倉田 和己 名古屋大学, 減災連携研究センター, 特任准教授 (50579604)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 防災学習 / 学習施設 / 屋内測位技術 / アンケート調査 / 学習ストーリー / アプリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
自然災害の多発する我が国には多くの防災啓発拠点施設が存在するが、その内容や有効性は千差万別である。東日本大震災をはじめとした近年の災害を踏まえ、全国で新たな啓発施設の構築や既存施設の活用再検討が進められているが、それらの教育効果を評価し改善するための仕組みが求められる。本研究では、全国の啓発施設に対する統一的な調査を行うとともに、教育工学の知見と防災啓発実践者の教育ノウハウを組み合わせた、展示学習における有効な学習誘導手法を構築した。 まず、全国約200箇所の防災啓発拠点施設に対して統一的なアンケート調査を行い、その展示テーマおよび内容と共に、施設規模・運営資金や人材などの制約条件を詳細に調査し、施設の類型化を行った。さらに、施設データを統計的に分析することで、効率的/効果的な運営を行っている施設を抽出する事ができた。さらに、学習ストーリー(見学ツアー)が来館者の満足度に大きく影響することも明らかになった。 さらに、名古屋大学減災館をフィールドに、最新のICTである屋内測位技術を導入することにより、ビッグデータ分析を用いた学習施設の評価手法を開発した。これにより、減災館の学習ストーリーに関する仮題を抽出し、改善案を考案することにつながった。 最終的には、様々な分野の防災啓発実践者による分析WSを組み合わせ、理論と実践を組み合わせた学習ストーリーを開発し、それらを減災館に導入した。さらに、ストーリーに沿った施設見学をナビゲートするアプリケーションを開発し、実際の来館者を対象とした実証実験を行った。その結果、学習ストーリーおよびアプリケーションの導入により、従前よりも学習効果が向上したことが、来館者への学習知識チェッククイズの結果から確認された。
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Research Products
(4 results)