2020 Fiscal Year Research-status Report
自然史博物館に残された絵画資料「標本画」の活用と共通課題克服のための実践的研究
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16K16344
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Research Institution | Kanagawa Prefectural Museum of Natural History |
Principal Investigator |
大坪 奏 神奈川県立生命の星・地球博物館, 企画情報部, 非常勤学芸員 (40598041)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 細密画 / 自然史標本 / 菌類 / フィルム / 写真 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、申請者が所属する館の菌類標本画コレクションについて、1)現在の学術研究と普及教育に「使える」資料とするための手法開発、2)国内に散在する菌類標本画の情報集約、3)共通課題の把握と解決策の検討の3点を行うことにより、自然史資料としての博物館学的な位置づけを提案し、標本画の再評価を目指す。 2020年度は、おもに1)に関連し、これまでに作成した標本画データベースの完成に向けて、新たに確認された標本画や、関連資料(調査スケッチ、原図、写真フィルム等)の整理と保存処理およびデータの追加整備、またデータとスキャン画像の統合作業を実施した。標本探索の補足調査(他館への標本調査)および他機関への標本画の収蔵状況調査を行う予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大による社会的状況からこれらの調査は見送っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
おもに標本画データベースの完成に向けた作業を行いこれについては一定の進捗を得ているが、予定していた他館への標本調査および収蔵状況調査は、新型コロナウィルスによる移動や訪問の自粛、休館により実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、これまでに整備した標本画データベースの完成のため、画像とデータの統合および追加データの整備を継続して進める。また現在の分類体系に照らしたチェック作業を実施する。これらのデータを活用し、当館のミニ企画展示コーナーにて展示の実践を行う。また、これらの取り組みをもとに、標本画の博物館資料としての意義を検討、総括する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染拡大防止のため実施を見送った調査や作業が多かったため。
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Remarks |
データベース「菌類細密画」
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