2016 Fiscal Year Research-status Report
主要点解析法に基づいたビッグデータのスモールデータ化に関する研究
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16K16361
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山下 遥 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (90754797)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Principal Points / データ解析 / 機械学習 / クラスタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は主に次の2点に関する研究を展開した. (1) 3相以上のデータ構造を持つ,という複雑な対象問題のための分析アプローチの提案及びその効率的な解の探索アルゴリズムの構築 (2)主要点の超平面への拡張とその探索アルゴリズムの提案 (1)について,これまでの主要点解析法に関する研究は主に品質管理の諸問題に対して提案され,議論されてきたため,3相以上の複雑なデータ構造が存在する(例えば,顧客ごとの時系列の購買データなど)という課題が存在していた.これに対して2相構造のデータ(例えば,部品ごとの特性値)の分析を想定していた主要点解析法を,3相以上のデータ(例えば,顧客ごとに取る製品ごとのいくつかの項目に対するアンケートデータ)の主要行列解析法へと拡張すると同時に, 得られた代表行列の解釈をサポートするような方法論を提案した.また,その適用例を示した. (2)については,これまで点として定義されてきた主要点解析法を超平面へと拡張した.また,その超平面の効率的な求め方について提案するとともに,適用例を示した.ビジネスデータの中には,変数間に線形構造を有しているようなデータが数多く存在するため,そのようなデータのスモールデータ化を考えた場合,線形構造(超平面)を主要点として解釈することが望ましい場合がある.そこで,主要超平面の提案およびその効率的なアルゴリズムの構築を行った.また,可視化方法を提案しそのシミュレーション実験,実データへの適用により,その有効性を示した..
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1) 3相以上のデータ構造を持つ,という複雑な対象問題のための分析アプローチの提案及びその効率的な解の探索アルゴリズムの構築に関する研究では,当初の計画通りに研究成果を上げることができた.(2)主要点の超平面への拡張とその探索アルゴリズムの提案に関しては,当初の計画にはない内容であったが,研究を推進するにあたり,重要なトピックであると判断したことから今年度,取り組むことにした.これにより,研究計画が変更になったが,成果を上げる見込みもあり,おおむね順調に進展していると評価することができる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、データに含まれる変量を単一のものと限定していた主要点解析法を,連続,整数,カテゴリカルな変数が混在している場合の主要点解析法へと拡張していく.. さらに,これまで提案してきた方法論を包括した新しい分析アプローチとしての体系化(多様な尺度水準をもち,かつ3相以上の相構造をもつデータの解析方法を提案すること)に取り組んでいく.これにより,今までは解析することが困難とされていたビッグデータの解析をスモールデータの分析へと変換し, 企業における大規模かつ多様なビッグデータの分析を強力にサポートしうる方法へと発展させる. また、様々なビジネスデータを分析し,その適用例を示していく.
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Causes of Carryover |
当初,行くことを予定していた国際学会が変更になり,また,大学の研究費からの支出が可能となったため、旅費に大きな差が生じた.また,パソコンの性能が想定よりも良く,自分で研究を展開することができたため,謝金が不要になった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は,大規模データの解析を積極的に行うため,ワークステーションの購入,解析ソフトの購入を計画している.また,成果の発表を国際会議にて行う予定である.
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Research Products
(7 results)