2016 Fiscal Year Research-status Report
関節リウマチモデルマウスにおける光線力学療法による関節炎抑制
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16K16405
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大西 信三 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (00633190)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 光線力学療法 / 蛍光イメージング / ナノ粒子 / 関節リウマチモデルマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
1、SKG/Jclマウスの関節炎を誘発し、誘発後2週で(1)ICGラクトソーム投与なし、(2)ICGラクトソーム投与のみ、(3)近赤外レーザー照射のみ、(4)ICGラクトソーム投与後近赤外レーザー照射の4群を設定した。ICGラクトソームは2mg/匹(ICG 30 nmol / mg 内包)を投与し、125mW/cm2、総照射エネルギー密度は75.2J/cm2にてレーザー照射を行った。照射後1日でTUNEL染色を行った。TUNEL染色での陽性細胞数(%)の平均値は(1)2.51(±1.32)%、(2)1.30(±0.63)%、(3)8.21(±2.35)%、(4)34.10(±11.12)%であった。ICGラクトソーム+近赤外レーザー照射では核が凝縮した多数の TUNEL 染色陽性の細胞がみられ、近赤外レーザー照射とICGラクトソーム+近赤外レーザー照射の間に有意差がみられた。 2、ICGラクトソームを5mg/匹、10mg/匹、20mg/匹を投与し、近赤外レーザーを1と同様に照射した。照射後7日において、ICGラクトソーム5mg/匹照射したものは、蛍光イメージング(IVIS)にて関節の蛍光輝度が低下したが10mg/匹、20mg/匹では照射後も蛍光輝度が保たれていた。20mg/匹では皮膚のびらんがみられ、このことから複数回照射を行うには10mg/匹のICGラクトソーム投与が望ましいことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度はICGラクトソーム投与量を5mg/匹、10mg/匹、20mg/匹と3条件設定し、近赤外レーザー照射後7日、1ヶ月で1、 血液検査による炎症反応・サイトカイン評価 2、病理組織学的評価、を行う予定であったが予算の関係から購入機器の変更を要し、1の評価は行えず、2を中心に行っている。またICGラクトソームの作成に時間を要し、マウスのnが予定より少なくなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
1、ICGラクトソーム投与量を5mg/匹(n1)、10mg/匹(n3)、20mg/匹(n3)のn不足分の実験を行う。 2、ICGラクトソーム投与量を10mg/匹投与群と、非投与群を設定する。 ICGラクトソーム投与24時間後にASUKA medical社製半導体レーザーシステムADL-20 波長810±10nm 最大出力20Wを用い、125mW/cm2、総照射エネルギー密度は75.2J/cm2にてレーザー照射を行う。(1)照射回数の変更:照射を週1回隔週で行い、照射回数計2回,計4回で行う。(2)照射間隔の変更:照射を1週に2回を照射回数計2回、4回で行う。(3)同様に照射を2週に1回を照射回数計2回、4回で行う(各5匹×6 = 30匹)。照射後1週間で病理組織学的評価を行う(HE染色,TUNEL染色)。
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Causes of Carryover |
当該年度で作成依頼中のTUNEL染色などの病理組織検査の請求がまだ反映されておらず、またICGラクトソームの作成に時間を要し、マウスのnが予定より少なくなっているためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
病理組織検査の費用、またn不足分の実験を行うことによって次年度使用額が消費される予定である。
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