2018 Fiscal Year Annual Research Report
Artificial intelligent system to propose a proper trial desgin for medical devices based on regulatory science
Project/Area Number |
16K16417
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
船越 公太 九州大学, 大学病院, 学術研究員 (60536853)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 医療機器 / 審査報告書 / レギュラトリーサイエンス / 試験デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
2009年4月から2018年12月までに作成された医療機器の審査報告書は、124の医療機器が対象であった。そのうち、診断医療機器7、付属医療機器6、臨床評価報告書のみの医療機器13を除外すると98の医療機器が解析対象となった。161試験が行われ、複数のピボタル試験がある場合は主たるものに限定し、1医療機器1ピボタル試験のデータベースが完成した。 試験デザイン別の医療機器数は、ランダム化比較試験(RCT) 44、歴史対照(HC) 6、客観的性能指標・性能目標(OPC/PG) 27、前後比較試験 8、記述統計 13であった。 被験者数は中央値でRCT 236, HC 120, OPC/PG 108, 前後比較 63, 記述統計 29とエビデンスの強いとされる試験デザインほど被験者数が多い傾向が認められた。一方、承認に要した日数にてKaplan-Meier曲線を描画すると、曲線の交差が認められ、比例ハザード性が成立しなかった。承認に要した日数は、中央値で、RCT 378.5、HC 496, OPC/PG 364, 前後比較 513.5, 記述統計 301であった。 RCTが標準的であると仮定し、Kaplan-Meier曲線の形状によって各試験デザインの特徴を考察すると、HCと前後比較試験を採用した医療機器は承認が遅かった。一方、OPC/PGは80パーセンタイルまで、RCTと同等だが、20%の医療機器において極めて審査が紛糾したと考えられる。記述統計は60%の医療機器は極めて速やかな承認を得られている一方、20%程度は、最も審査が紛糾していた。 承認の遅延を生じた原因として、設定根拠が十分に事前に検討できていなかった可能性が想定される。また、記述統計を採用した医療機器の一部には、被験者リクルートが困難な稀少疾患等を対象とするものが含まれていると考えられた。
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