2018 Fiscal Year Research-status Report
トヨタ生産方式による医療現場教育の標準化とカイゼン効果の研究
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16K16418
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
石井 浩統 日本医科大学, 医学部, 助教 (50614830)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 医学教育 / オンザジョブトレーニング / トヨタ生産方式 / 外科教育 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度も、救急医療現場における医療手技のオンザジョブトレーニングとして、トヨタ生産方式の手法を用いた教育方法の開発をおこなった。具体的には、2017年度におこなった研究実績をもとに、中心静脈カテーテル留置術の標準化をさらに改善させるとともに、2018年度日本救急医学会総会において研究報告をおこなった。さらに、研修医を対象としたアンケート調査票を作成し、本方式による教育方法に対する反応を調査、データを収集しはじめることができており、有用性の検討に入る見込みができた。 さらに、気管切開術における動作分析のために、サンプリング数を増やして、標準化の試みをいっそうすすめた。次年度において、標準化の完成に足りうる内容となる見込みである。 一方、本年度からの新たなこころみとして、救急患者の初療対応において、ショック患者を対象とした初療に限って、ビデオカメラにおける診療チームの動作分析を看護師を交えて始めた。2018年度では、7例の動作分析、改善の検討が進み、物品の配置(バイタルサインモニター、麻酔器、点滴台、輸液ポンプなど)に関して改善案が見いだされ、また適切な人員配置、それぞれの役割分担に関する標準化をまず行うことができた。改善を生かした標準化をもとに診療を行い、次年度さらに改善をおこなった標準化を完成させ、トヨタ生産方式の救急医療現場における応用例の一例として知見の確立を試みることができる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究におけるトヨタ生産方式の医療現場における応用に関する有用性の検討ができる見込みができる程度まですすんでいるとともに、新たにショック患者に関する診療に関する展開も生まれており、進捗があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績概要にもあるように新たな展開もみられることから、最終年度においては、結果を必要十分な形でまとめられるよう、スピード感をもって研究を推進する。
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Causes of Carryover |
研究の進捗において新たな展開があることを含め、方向性の修正が生じたため、当初の想定の物品費の執行ができなかったため。2019年度執行予定である。
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