2019 Fiscal Year Research-status Report
トヨタ生産方式による医療現場教育の標準化とカイゼン効果の研究
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16K16418
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
石井 浩統 日本医科大学, 医学部, 助教 (50614830)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | オンザジョブトレーニング / 医療安全 / 医学教育 / 外科教育 / トヨタ生産方式 / 中心静脈カテーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、当初これまで同様に救急医療現場における医療手技のオンザジョブトレーニングとして、トヨタ生産方式の手法を用いた教育方法の開発をおこなった。 まず、前年度までの3年間の研究実績をもとに、中心静脈カテーテル留置術の標準化を完成させた。この成果は、第47回日本救急医学会学術集会ワークショップ「あなたの教え方、間違ってませんか?部下やチームを育てる方法を議論する」において研究報告(演題:救急診療現場におけるオンザジョブトレーニング―トヨタ生産方式の試み)を行い、一定の評価を得た。過去の報告、これまでの研究実績を合わせて、論文発表の端緒をつけることができている。 また、2019年度後半において研究の新展開が2点あった。1点目は、前年度より試みられていた救急患者の初療対応の動作分析から、救急患者における非接触バイタルセンシングの重要性が認識されたため、救急患者の動画をそのAIにより解析し、バイタルセンシングを試みる展開が始まった。2点目として、これまで蓄積した医療現場における写真、動画に関して、欧米において専門分野として確立しているmedical photographyの視点から、動作分析以外の利用(教育、研究、記録など)が展開できる可能性が見いだせた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績に記したように、研究計画当初の想像を超えた新たな展開があり、それらに関しても研究実績に結びつけるために、研究デザインの変更や倫理面への配慮のため新たな手続きが必要になるなどの状況があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画当初の目的である、救急医療現場における医療手技のオンザジョブトレーニングとして、トヨタ生産方式の手法を用いた教育方法の開発をこれまでの中心静脈カテーテル留置術以外にも広げ、論文発表を含めた報告を行っていく。 分析を行っている動画データをもとに、救急患者における非接触バイタルセンシングの試みを進める。また、medical photographyという専門分野の視点から、これまでのデータをとらえなおし、教育や研究、記録などの新しい方策を見出すことを試みる。 これまでの研究全体を総括し、学会発表、論文発表を含めた方法で社会に発信する。
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Causes of Carryover |
研究に新たな展開があり、研究実績を得るために研究計画(内容・期間)などに変更を加えたため。
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