2018 Fiscal Year Annual Research Report
The comparison of the efficacy of the functional recovery by the different types trainings in models of ishchemic model rats by the Photochemically Induced Thrombosis.
Project/Area Number |
16K16421
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐藤 ちひろ 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (70757468)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脳卒中 / リハビリテーション / 運動麻痺 / 脳可塑性 / 脳梗塞モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では脳卒中後の運動麻痺回復に有効なリハビリテーション(リハビリ)開発、ならびに運動麻痺回復メカニズムの解明を目的に、脳梗塞モデルラットを用いてリハビリ実施ならびに脳機能解析を実施した。 PIT法により右前肢に限局した運動麻痺を呈する脳梗塞モデルラットを作出し、麻痺肢の強制使用(CI療法)群、CI療法に餌へのリーチ課題を併用し実施群、非介入群の3群に分類した。運動機能評価はSingle pellet reaching, Forelimb reaching test(前・側方), ladder testを用い、術前、術後1-28日目まで実施した。その結果、訓練実施群は非介入群よりも有意な麻痺改善を認め、さらに介入群の中でもCI療法単独よりもリーチ課題併用群は回復が良好であった。以上より、粗大運動は麻痺肢の不使用の防止により回復が見込めるが、巧緻運動は課題特異的に回復する可能性が示された。さらに、リーチ課題の難易度を変えて訓練を行ったところ、高難易度の課題実施群は低難易度の課題実施群よりも回復効果が高かった。現在、同モデルに対して関節運動覚などの求心性刺激を用いた運動介入を実施しており、運動種類やその難易度が麻痺改善に及ぼす効果を継続して検証する予定である。 さらに、運動麻痺改善メカニズム解明に向け、リハビリ後のラット脳を採取し免疫染色法を用いて脳機能解析を行った。損傷後の神経細胞新生の評価のためにBrdUによる染色を行った結果、リーチ課題によるリハビリ実施群では非介入群に比べてBrdU陽性細胞数が多い印象であり、細胞新生が促進されている可能性が示された。今後NeuNとの二重染色により神経細胞新生の有無を評価していく。また、神経ネットワークの評価に向け、パッチクランプを用いたシナプス解析に関する予備実験を継続していく予定である。
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