2016 Fiscal Year Research-status Report
tACSはプラトー状態の運動機能を向上させるか?-脳磁図を用いた研究-
Project/Area Number |
16K16429
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
菅田 陽怜 大分大学, 福祉健康科学部, 助教 (30721500)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | tACS / 脳磁図 / 運動学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
4月~6月に被験者登録を実施し、7月より本実験を開始した。実験の運動学習課題は系列反応課題とした。本課題は、国際的に使用されているボタン押し課題であり、規則的刺激呈示時のボタン押し反応時間とランダム視覚呈示時のボタン押し反応時間の差を調べることで学習量を調べることができるものである。本課題を、tACSの介入前後に実施し、刺激に伴う運動学習量の変化を調べた。tACSは、刺激電極(7㎝×5㎝スポンジ電極)を一次運動野直上の頭皮とし、リファレンス電極は眼窩部とした。刺激強度は経頭蓋電気刺激の安全性に関するガイドラインに従い1mA(電極下の電流密度0.0286mA/cm2)とし、刺激時間は10分実施した。本研究で予定していた60名分の脳磁図データおよび脳MRIの収集は年度内に完了し、次年度に予定していたデータ解析ステップに年度内に移行した。運動機能解析では、tACS前後の規則的刺激ブロックのボタン押し反応時間及びエラー回数を調べ、特定の刺激で反応時間が早くなることが明らかとなった。一方、ボタン押しのエラー回数については、刺激の種類による変化は見られなかった。また、脳機能解析ではtACSに伴う運動学習能力の変化に伴い一次運動野と一次感覚野の機能的結合が強まることが明らかとなった。周波数の位相成分と周波数振幅との関連性(Phase amplitude coupling)や、tACSに伴う脳情報の変化(neural decoding)については現在解析を進めている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初、60名分の脳磁図データ収集に2年程度要すると考えていたが、年度内にデータ収集を完了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に引き続き、脳磁図データの解析を進めtACSによる運動学習能力の変化と脳機能との関連性を調べる。また、得られた成果を学会および論文にて発表する。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] 自閉症スペクトラム障害児の感覚特異性に関する神経基盤2016
Author(s)
下野九理子, 松嵜順子, 菅田陽怜, 花家竜三, 永谷文代, 山本知加, 橘雅弥, 富永康仁, 平田雅之, 毛利郁子, 谷池雅子
Organizer
日本生体磁気学会
Place of Presentation
金沢市文化ホール(石川県・金沢市)
Year and Date
2016-06-10