2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study of longitudinal changes in brain activity in motor learning and promotion effect using auxiliary means
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16K16435
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
小河原 格也 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (90570565)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 運動準備電位 / 運動学習 / 課題特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経生理学的な観点から運動学習過程における脳内メカニズムを検討するために運動関連脳電位(MRCPs:movement-related cortical potentials)に着目し、これまでパフォーマンスと脳内活動の関係について研究を実施してきた。 初年度には、ダーツ投てき課題を用いて運動パフォーマンスと脳内活動の関係を経時的に比較検討してきたが、課題特性による脳内活動への影響など再検討課題が残った。 そこで翌年は、ダーツ投てきにおける課題設定を再調整し、課題特性によって脳内活動が異なることを検証した。前課題では補足運動野の活動が向上したが、課題難易度を低くした単純課題では低下する結果となった。これらより、課題特性により脳内活動は変化することが示され、また運動パフォーマンスから安易に運動学習状況を判断することはできないと推察された。今後は運動パフォーマンスだけでなく、神経生理学的な観点から評価・介入方法の検討を行っていく必要があると考えられる。 最終年度は、運動学習を促進するための補助手段の検証として、先行研究をもとに運動学習を促進するための効果的な補助手段(映像)を用いて、学習効果の効果について検討した。先行研究をもとに、映像という視覚的な補助手段を用い、また動作がより詳細に観察しやすいように再生速度を1/4倍速に遅らせ比較実験を行った。いずれも運動学習が進んだが、通常の再生速度の方がより成功回数が増加する結果となった。これは用いた課題映像が、もともと動きがわかりやすいように作られた模範映像だったことが要因として考えられた。今回の結果より、補助手段を用いることは効果的であるが、課題特性に応じた再生速度の検討が今後も必要であると考えられる。
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