2017 Fiscal Year Research-status Report
変形性膝関節症患者の関節運動連動性を向上させる理学療法プログラムの開発
Project/Area Number |
16K16437
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
小栢 進也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, ロボットイノベーション研究センター, 研究員 (90611426)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 変形性膝関節症 / 歩行 / 関節運動連動性 / 筋骨格シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度(2年目)の研究は変形性膝関節症患者の関節運動を阻害する要因を検討することにある。このために、患者を対象として運動の力学測定を行い、シミュレーション解析によって動作を阻害する筋や運動を特定することが必要であった。 この目標を達成するために、関西医科大学付属病院で40名近くの変形性膝関節症患者に協力をいただき、動作解析を実施した。被験者数は当初の目標を上回っており、十分な解析データは得られている。また、患者の身体特性データを元にして、筋骨格シミュレーション解析モデルを新たに構築することも実現している。これらによって筋単位で歩行に生じるエネルギーの流れ(エネルギーフロー)を解析することができており、運動を阻害する筋を特定するための検証を行っているところである。これまでの解析から、股関節の内転筋や足関節のヒラメ筋などが過剰または異なるタイミングで働くことにより、歩行中のエネルギー伝達を阻害することが分かってきた。 これまでの研究は予定通り進んでおり、研究結果の一部は国際論文(Gait&Posture)に掲載されており、国際学会(Conference of International Society Bionechanics)で発表している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
十分なデータ計測ができている。また、解析も順調に進んでおり、結果の一部はすでに国際論文に掲載されている
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Strategy for Future Research Activity |
今後は変形性膝関節症患者を対象とした運動トレーニング効果の検証を行う。研究の協力施設が必要であるが、所属先変更のため研究計画立案時に予定していた研究施設では困難となっている。このため、研究協力施設を新たに募る予定である。
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Causes of Carryover |
本年度の使用は予定通り行われていた。次年度への繰り越しはわずかである。次年度に書面および口頭発表で予算の使用を検討している。
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