2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of Rehabilitation Intervention about Robotic Knee Orthosis
Project/Area Number |
16K16441
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
飯田 修平 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 助教 (10749211)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ロボット型膝装具 / ランダム化比較試験 / 脳卒中片麻痺 / 回復期リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,ロボットを使用したリハビリテーションが注目され,世界中において機器の開発や臨床研究が進んでいる.歩行支援型のロボットには,骨盤帯から両下肢を覆う両脚タイプと膝関節,足関節,腰部などの局所的な動きを補助する単脚・局所タイプのものがある.現在までの臨床研究では,両脚タイプのランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial: RCT)の報告がある一方,単脚・局所タイプは症例報告のみである.そのため本研究では単脚・局所タイプの1つであるロボット型膝装具(Robotics Knee Orthosis: RKO)に着目して研究を行った. 研究は,回復期の脳卒中片麻痺患者に対してRKOを用いた練習の効果をRCTにて検討した.対象者は短下肢装具を使用して歩行練習が可能な片麻痺患者28名とし,RKOを使用した練習を実施する群(RKO群)と通常の起立・歩行の練習を行う群(対照群)に割付した.介入期間は10日間と設定し,評価は介入前,介入後,介入後1か月の3回実施した.10日間の介入期間中は60分間の通常の理学療法(関節可動域練習,筋力増強練習,基本動作練習,日常生活動作練習)に加え,介入群と対照群のそれぞれで20分間の追加練習を行った.評価項目は歩行能力,バランス能力,日常生活動作とした.統計学的解析は,反復測定二元配置分散分析を行い,有意水準は5%とした.結果では,脳卒中片麻痺者に対するRKOを使用した練習は,スクワットとステップ練習の量を増加させること,麻痺側下肢の片脚支持時間割合を向上させること,10日間の即時効果で片脚支持時間割合の左右対称性が向上させることが認められた.一方,歩行速度や歩行効率などの時間的側面,バランス能力,日常生活動作能力においては対照群との差は認められなかった.また,RKOのアシスト量の設定において,Brunnstrom recovery stageが基準の一つとして使用できることが示唆された.
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