2017 Fiscal Year Research-status Report
脳出血後のスキル学習におけるマルチタスクの有効性と脳内作用機序の解明
Project/Area Number |
16K16445
|
Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
玉越 敬悟 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (30632658)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 脳出血 / マルチタスク / 運動機能評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は脳出血モデルラットに対するマルチタスクの有効性について検証することを目的としている。本年度は、その有効性について運動機能障害に対する効果を非介入と比較して検証した。マイクロシリンジポンプを用いてコラゲナーゼを左線条体出に微量注入し、脳出血モデルラットを作製した。実験群として非介入群とマルチタスク群を設けた。マルチタスクには3種類の角材を使用し、ラットに角材の上を一定距離自発的に渡らせてトレーニングさせた。トレーニングは、術後2日目から2週間とした。運動機能評価としてForelimb Placing test、Horizontal ladder test、RotaRod testを術前、術後1日目、8日目、15日目に実施した。Horizontal ladder testでは、前肢が梯子から落下した割合を示すエラー率を解析した。Forelimb placing testでマルチタスク群は非介入群と比較して有意な改善を示した。また、Horizontal ladder testで前肢機能を評価したところ、マルチタスク群は非介入群と比較してエラー数が有意に減少していた。RotaRod testでは両群に有意な差は認めなかった。今後は1種類の角材を用いたシングルタスクと比較検証を行い、マルチタスクの有効性について検証する予定である。さらに、脳組織解析を組織学的かつ生化学的に検証する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度はマルチタスクの有効性について運動機能の改善効果の側面から調べ、マルチタスクの介入が非介入より効果があることを示した。ただし、シングルタスク群との比較検証は現在進行中であり、全体的にはやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後はシングルタスク群とマルチタスク群を比較検証する予定である。運動機能回復への影響を比較検証し、脳内解析へと進む予定である。
|
Causes of Carryover |
比較検証のための介入群および脳内解析を翌年度実施予定であるため、実験動物および試薬の購入費として使用予定である。
|
Research Products
(10 results)