2018 Fiscal Year Annual Research Report
Quantitative evaluation of embodiment and imitation ability, and effect of virtual reality training for developmental coordination disorder
Project/Area Number |
16K16453
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
信迫 悟志 畿央大学, 健康科学部, 助教 (50749794)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 定型発達 / 発達性協調運動障害 / 感覚運動統合 / 確率共鳴 / 閾値下振動触覚刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
4-15歳の定型発達児132名を対象に,感覚情報と運動情報を時間的に統合する機能(感覚-運動時間的統合機能)の発達変化について調査した。その結果,年齢と手先の器用さは,それぞれ独立して,定型発達児の感覚-運動時間的統合機能の予測因子であることが明らかとなった。この研究は,定型発達児の手先の器用さと感覚-運動時間的統合機能との重要な関係性を明らかにした最初の研究である。 定型発達の大学生30名を対象に,閾値下振動触覚刺激装置を使用して,確率共鳴(Stochastic resonance: SR)現象を付与した際の感覚-運動時間的統合機能と感覚-運動時間的統合が困難な条件下での手運動機能に与える影響を調べた。SR付与条件はブロックデザインとし,15名にはSRあり-なし-あり-なしの順に実施し,性別と年齢を揃えた残り15名にはSRなし-あり-なし-ありの順に実施した。感覚-運動時間的統合機能の測定と感覚-運動時間的統合が困難な条件下での手運動課題には,映像遅延装置を用いた。その結果,SRを付与することにより,感覚-運動時間的統合機能が即時的に向上することを明らかにし,発達性協調運動障害(Developmental Coordination Disorder: DCD)で困難となっている感覚-運動時間的統合を改善する可能性を示唆した。 DCD児一例に対するSRを用いた介入が,感覚-運動時間的統合機能,視覚依存傾向,手先の器用さに与える効果をシングルケーススタディで検証した。その結果,SRを付与することで,感覚-運動時間的統合機能が向上し,視覚依存傾向が減少し,手先の器用さが有意に改善することを明らかにした。
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