2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Hearing Impaired Support System Platform by Environmental Sound Recognition using Deep Learning
Project/Area Number |
16K16460
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
白石 優旗 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (00389214)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 聴覚障害者支援 / 福祉工学 / 支援機器 / 音認識 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は,実用化に必要な課題として,新たに1)学習データの追加収集,2)識別処理と伝達方法の改善,3)音源方向の推定,について検討を重ねた結果,多種多様な警告音への対応が最優先と判断し,1)を重点的に実施した.具体的には,Urban Sound Dataset(世界中のユーザがアップロードした音データから都市の日常音を選別しラベリングしたデータ・セット)から車のクラクション428個,救急車のサイレン929個,自転車のベル169個を追加収集した.その後,それらからノイズの比較的少ないデータとして,車のクラクション151種,救急車のサイレン120種,自転車のベル103種(各種1~2個)を選定し,これまでの識別対象5種(車のクラクション,救急車のサイレン,自転車のベル,火災報知器,騒音)に追加の上,実験を行った.5-fold法で評価した結果,約97%の識別率を得た.すなわち,新種の音データに対して,同一のアルゴリズムにより,学習データを追加するのみで対応可能なことを確認した.なお,追加の学習データ採取システムについては,非営利のマイクロボランティア・クラウドソーシングプラットフォームであるCrowd4Uを用いることで実現可能となることを確認した.
研究期間全体を通じて実施した研究の成果として,1)歩道などの騒音の多い環境下においてもスマートフォンのみで警告音5種(車のクラクション,救急車のサイレン,自転車のベル,火災報知器,騒音)を識別し,2)ユーザが選択した警告音種のみ通知可能であり,3)新規の警告音種についてはデータを追加し再学習することで識別可能となるシステムを構築した.今後については,これまでの成果を発展させることで,クラウドソーシングによる学習データ採取システムの構築,識別対象の拡張,識別処理と伝達方法のさらなる改善,音源方向の推定等に取り組んで行く予定である.
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