2018 Fiscal Year Research-status Report
透析患者における身体不活動が身体的虚弱の発生・増悪に及ぼす影響―多施設共同研究―
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16K16466
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
松沢 良太 北里大学, 大学病院, 一般職 (20770184)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 身体活動 / フレイル / サルコペニア / 運動 / 血液透析 / CKD / 腎不全 / 腎臓リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
血液透析患者における低活動状態の遷延は、骨折や主要心血管イベントを増加させるだけでなく、生命予後を悪化することが知られている。しかしながら、こうした低活動状態の遷延が身体的虚弱、あるいは日常生活制限の発生に及ぼす影響については明らかになっていない。そこで我々は、多施設共同研究を行い、血液透析患者における低活動状態の遷延が身体的虚弱や日常生活制限の発生に及ぼす影響について、明らかにすることを本研究課題とした。 現在、2施設が本多施設共同研究に参加しており、すでに倫理審査委員会の承認を得ており、実際にデータ収集および順次解析が行われている。2018年度はアメリカ腎臓病学会(サンディエゴ)での演題発表、国内学会にて複数演題発表を行った。加えて、血液透析患者の身体活動量を定期的に管理することが生命予後の改善につながることを明らかにした論文を発表した(Yamamoto S, Matsuzawa R, et al.Kidney Blood Press Res. 2018)。また、本邦の透析患者を対象にした大規模疫学調査のデータを用いて、functional statusの経年的な低下が死亡リスクの上昇に影響することを明らかにした(Matsuzawa R, et al. J Ren Nutr. 2018)。また、今年度は他にも腎不全患者を対象にした医学論文を複数発表することができた(Mtsuzawa R. Contrib Nephrol. 2018; Yamamoto S, Matsuzawa R, et al. JCSM clinical reports. 2018; Shimoda T, Matsuzawa R et al. J Ren Nutr. 2018など)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2施設ではあるが多施設共同研究として、血液透析患者のデータ収集およびデータ解析を実施することができている。また、学会発表にとどまらず、査読付きの英語医学雑誌への論文アクセプトが年間2-4本のペースで達成できている。本研究を通じて、血液透析患者の身体活動量の実態や主要アウトカムへの影響、さらには血液透析患者に対する効果的な運動管理方法の確立というところまで手が届きつつある。以上が、上記区分となる理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに集積したデータに基づいて、本課題の達成に向けたデータ解析を進めて、発表を行う。Functional statusの経年的な低下、新たな身体的フレイルの発生等にどういった要因が影響を及ぼしているのか、身体活動量の低下が影響するのかについて検討を進めていく。
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Causes of Carryover |
本研究はオープンコホートであり、随時、参加施設を募集している。そのため、新たに参加する研究施設で使用する雑費用が必要になる。加えて、最終年度における成果発表のための学会参加および論文掲載にかかる費用が次年度以降にかかると見込まれるため。
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Research Products
(30 results)
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[Journal Article] SARC-F Questionnaire: Rapid and Easy Tool for Identifying Physical Limitations in Hemodialysis Patients2019
Author(s)
Yamamoto Shohei, Matsuzawa Ryota, Harada Manae, Watanabe Takaaki, Shimoda Takahiro, Suzuki Yuta, Kamiya Kentaro, Osada Shiwori, Yoshida Atsushi, Matsunaga Atsuhiko
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Journal Title
Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle
Volume: 4
Pages: 1~12
Peer Reviewed / Open Access
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