2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of affective sounds applied to the auditory brain-machine interface towards smooth communication
Project/Area Number |
16K16477
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大西 章也 千葉大学, フロンティア医工学センター, 特任研究員 (20747969)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ユーザインタフェース / リハビリテーション / ブレイン-マシン・インタフェース(BMI) / P300 / 情動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は正の情動音をBMIに導入すると識別精度が向上することを示唆する結果を健常者実験を通して得た。加えて、患者実験では健常者の脳波データと併用した機械学習手法を用いて90%の識別精度を得ることができ、平成29年度にBMIで著名な科学雑誌であるFrontiers in Neuroscienceにて成果を発表した。しかしながら健常者でのオンライン識別精度が評価されておらず、また負の情動音は適切に統制されていなかったため、情動音がBMIに与える影響をさらに詳しく検討する必要が生じた。 以上を踏まえ、平成29年度は情動音がBMIの精度を向上することを示す追加の根拠を得ることと、そのBMIの更なる性能向上が可能な特徴抽出方法を開発した。昨年度開発したBMIの出力可能な命令数を2クラスから5クラスへと増やした。刺激音には負から正までの5段階となるように設定した。各情動音の主観評価を行い、音の情動価(正や負など)が互いに異なり、意図したとおり5段階となっていることを確認した。また音の呈示時間を短縮することにより訓練時間を15分から10.42分に短縮した。その結果、健常者のオンライン平均識別精度は84.1%であった。さらに各刺激音により生じる脳波の違いを生かすため、各音に対する脳波平均波形を新しい脳波に掛け合わせる集合畳み込み特徴抽出法を提案し、従来手法より有意に識別精度が向上することを示した。さらに、情動音のもつ正負の程度の違いにより異なる平均波形が得られることがわかった。
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