2016 Fiscal Year Research-status Report
サッカーにおいて目的の方向にボールを蹴るためのボールインパクト技術の解明
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16K16506
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
井上 功一郎 山形大学, 地域教育文化学部, 講師 (10723710)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | キック方向 / ボールインパクト位置 / ボール速度 / ボール回転 / 足部姿勢 / インステップキック / インサイドキック |
Outline of Annual Research Achievements |
サッカー競技において選手は状況が変化する中で様々な方向・高さにボールを蹴り分ける技術が求められる.よって,本研究課題では,サッカーのキック動作において,ボールに衝突する際の足部の進行方向や足部の姿勢(角度,向き),ボールと足部の接触点を定量化し,目標となる方向にボールを蹴り出すためにはどのように足部をボールにインパクトさせれば良いかを明らかにすることを目的としている.この研究により,各種方向にボールを蹴り分けるキック技術を習得する(させる)ために有効な知見を得ることを狙っている. 2016年度は,当初の計画に沿って,基本キック技術2種類(インステップキックとインサイドキック)を取り上げ,静止したボールに対する足部のインパクトの仕方と蹴り出されるボールの方向の関係性を解明する研究に着手した.計測機器の導入の遅れ等の影響を受け,本実験を実施するまでには至らなかった.一方で,これまでに行なった予備実験によって,当初から計画していた実験の方法や分析の手順について吟味することはできた.そして,①申請時に提案したボールインパクトにおける足部とボールの接触点を同定する新たな手法をより実用的なものに改良すること,②ボールインパクトに関わる各種変数を算出するための計算プログラムを作成することが完了した.よって,本実験を実施する準備は十分に整った状態である.2017年度の可能な限り早い時期に本実験を実施し,必要なデータを取得する計画である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
採択後に決定した配分額を勘案し,高速度ビデオカメラの機種を再選定した.また,分析ソフトの購入を見送ったため,データの分析を代替手段で行なうこととなった.これらの対応に時間を要し,研究進捗が遅れた.しかしながら,現在までに状況は改善されている. 前倒し支払請求の制度を利用したことで,分析ソフトを導入することができた.また,予備試験により,実験の方法と分析の手順を確定することができた.よって,2017年度中に,これまでの遅れを取り戻せる見込みである.
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Strategy for Future Research Activity |
静止したボールのキックにおいて足部のインパクトの仕方とボールの飛翔方向の関係性を解明するための本実験を早急に実施する.また,取得したデータから作成済みの計算プログラムを用いて各種変数を算出する.その後は,結果の公表を行なう. 当初の計画に基づいて,動いているボールをインステップキック及びインサイドキックによって各種方向に蹴る動作に研究対象を拡大し,実験及び分析を行う.
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