2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of teaching guidance system using standard motion model -long jump motion-
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16K16522
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
清水 悠 島根大学, 人間科学部, 助教 (80752154)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 走幅跳 / 体育教材 / モデル動作 / バイオメカニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では,前年度に作成した遠くまで跳ぶことのできる小学生児童16名の踏切準備および踏切動作から作成した標準動作モデルを実際の体育授業へ応用し,その効果を検証した.具体的には,小学校5年生の1クラス32名(男子17名,女子15名)を対象に,目標とすべき標準動作モデルと自身の動きを反映した連続写真を配布することで,自身の課題点を視覚的・客観的に気づかせる取り組みを実施した.その後,①手・目線の課題に取り組むコース,②振上げ脚の膝を高く上げる課題に取り組むコース,③踏切脚で強く踏み切る課題に取り組むコースを設定して,授業(全7回)を展開した.その結果,全児童32名の跳躍距離が向上した(第2回Pre:2.53±0.30m,第6回Post:3.00±0.38m).Post試技では,Pre試技よりも大きな水平速度を維持したまま,Pre試技と同程度の鉛直速度を獲得できるような踏切準備および踏切動作に改善されたことが大きな跳躍距離の向上につながったと推察される.また,モデル動作と比較して,「どの時点で,どの部位に課題点があるのか」を明らかにするために,Z-score(偏差値)を用いてバイオメカニクス的に評価した結果,Pre試技では踏切接地時の踏切脚の動作に課題点が目立ったが,Post試技では踏切中の踏切脚の動作がうまく改善されていた(モデル動作に近づいていた).さらに,走幅跳の授業に関するアンケートを実施した結果,「走幅跳では,自分のフォームがうまくなった時楽しい」の項目において,第2回(Pre:4.1±1.1点)よりも第6回(Post:4.6±0.6点)の方が有意に高得点を示し,児童自身が動作改善を実感していたことも読み取ることができた.
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