2016 Fiscal Year Research-status Report
予測の可否を伴う身体運動における神経筋活動のトレーナビリティ
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16K16523
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
高井 洋平 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 准教授 (20574205)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 予測可否 / 神経筋活動 / 運動パフォーマンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、動作遂行時の予測不可状況での身体運動中の神経筋活動のトレーナビリティ―を明らかにすることを目的である。その目的を達成するために、ドロップジャンプを用いて、台から降下中に、被検者の前に設置したモニターに矢印(上もしくは下向き)を提示して、着地後にジャンプを行うか、ランディングを行うかを反応させる実験デザインを用いた。被検者には事前に提示される矢印を教示する条件(予測可能条件)と教示しない条件(予測不可条件)を行わせた。課題動作時に体幹および下肢筋群の筋活動を筋電図で、床反力を床反力計で計測した。また、動作時の関節角度を高速度カメラで算出した。 平成28年度では、刺激を提示する高さおよび被検者が落下する高さとの関連から床反力および神経筋活動の違いを明らかにし、被検者が降下する高さと刺激を提示する位置を決めることに取り組んだ。被検者が降下する高さによって、着地時の神経筋活動に影響する。また、刺激提示から着地するまでの時間が短すぎると被検者が反応することができないことや、その時間が長すぎると予測可能条件と違いが認められないことから、被検者が落下する台の高さと刺激提示する位置を決める実験を行った。その結果、予測可能条件と比較して、予測不可条件で神経筋活動および床反力データに違いが観察できるような設定を決めることができた。その実験設定に基づいて、球技スポーツ選手を対象に、データを取得および分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度では、習慣的に予測可能な状況が多いスポーツ選手(陸上短距離,跳躍選手など)、予測不可能な状況が多いスポーツ選手(サッカー,バスケットなど)、および運動習慣のない大学生を対象にデータを取得し、分析する予定であった。しかしながら、実験設定を決める実験に時間がかかってしまったことと、スポーツ選手の試合シーズンを避けて実験を行う必要があったことから、予定したスケジュールよりやや遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
習慣的に予測可能な状況が多いスポーツ選手(陸上短距離,跳躍選手など)および運動習慣のない大学生を対象に実験を行うとともに、予測可能条件または予測不可条件での習慣的なトレーニングによって、神経筋活動の可塑性を明らかにしていく。
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