2017 Fiscal Year Research-status Report
卓球において打球の時空間特徴が得点に与える影響の定量化
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16K16524
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Research Institution | Meio University |
Principal Investigator |
玉城 将 名桜大学, 健康科学部, 准教授 (80599233)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 時空間特徴 / 卓球 / キネマティクス / ボール / コンピュータビジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに動画像からボールの移動軌跡を自動的且つ高精度に復元する技術の開発を進めてきており、本研究の目的は、この技術を応用し、卓球における得点打の時空間的な特徴を定量的に解明することである。 今年度はボールの移動軌跡を計測するソフトウェア開発が完了した。当初はラリーの開始から終了までの全期間を完全に自動化できるプログラムの開発を目指していたが、選手とボールが重なる期間、コート上の白線とボールが重なる期間などはどうしてもボールの検出および追跡が不安定になった。本研究の目的は得点打の時空間的な特徴の解明であり、ボール検出の技術的な問題の解決ではない。そのためボール検出の完全自動化は諦め、ボール検出が不安定になる期間においてはボール位置を手動で計測する半自動のボール追跡プログラムを開発し、確実にボールの位置を記録できるようにした。本プログラムはGUIでの操作が可能であり、ボール検出やボール位置の記録だけではなく、ボール位置の編集も簡易に実施できるようにした。これは、ボール位置の計測作業を複数の作業者で分担できるようにするためである。 競技会会場でカメラ3台を用いた映像撮影を実施し、国内トップレベルの男女選手が行う計18試合を収録した。通常、3次元計測を目的とした競技会会場における多視点撮影は難しいが、本研究では複数台のカメラを同期させず、さらにプレー領域におけるコントロールポイントの配置を省略できる計測アルゴリズムを採用するため、比較的で簡易に実施できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度から開発が遅れていたプログラム開発が完了し、当初の目標としていた試合中のボールの時空間特徴を明らかにする研究が進んでいる。今年度中に本研究で目標としている研究結果が出せる見込みであるため、進捗状況を「(2)おおむね順調進展している」と評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)昨年度に撮影した試合映像の解析を進めること、(2)さらに1大会で映像撮影を実施すること、(3)研究成果を発表すること、の3点が本研究の今後の課題となる。
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Causes of Carryover |
当初の計画では安価な撮影機器を購入する計画であったが、より高性能な機器のレンタルに変更したため、その差額分が未使用額となった。
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Research Products
(2 results)