2018 Fiscal Year Annual Research Report
Stakeholder management strategy in stadium construction project
Project/Area Number |
16K16536
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
舟橋 弘晃 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 講師(任期付) (10758551)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | スタジアム整備 / ステークホルダー / 顕著性 |
Outline of Annual Research Achievements |
スタジアムの建設プロジェクトは性格の異なる多種多様なステークホルダーの合意形成をはかりながら進めることとなる。それらの対応がどの程度であれば、整備着手が是認されるのか。この判断をいかに行うかが重要な課題となる。ただし、各ステークホルダーが異なる目標、資源、あるいは影響力を有しているため、これらを一様に扱うことは必ずしも合理的でない。したがって,プロジェクトの初期段階でとりわけ重要なステークホルダーを特定し、それぞれの重要度や影響のレベルに基づいた戦略を策定することが求められる。そこで、本年度は、これまでの調査で包括的に収集した、①北九州スタジアムの整備構想についての新聞記事データ、②北九州市議会における発言録データ、③関係者延べ16名へのインタビュー調査にテキストデータの整理、ならびに質的分析に注力をした。以下に結果の概略を記す。まず、決定的ステークホルダーとして、Jリーグ、文部科学省・日本スポーツ振興センター、市議会、公共事業評価委員会が抽出された。つぎに、予期的なステークホルダーであるのは、ギラヴァンツ北九州(旧ニューウェーブ北九州)や関係地権者など8つの主体であると判断された。そして、潜在的なステークホルダーは、経済界など5つの主体であった。各ステークホルダー・カテゴリーは、更なる小カテゴリーに分類可能であった。事例研究という限界を有するものの、スタジアム整備プロジェクトに関与するステークホルダーの特性を、異なるデータ源を組み合わせて明らかにしたことは、今後ホームスタジアム・アリーナの新設・改修を具体的に計画している地方自治体やクラブにとって意義深いものと思われる。この結果は、スポーツ産業学会第28回大会にて報告し、その後、複数の論文投稿がなされる予定である。
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